ぶらり一人旅「おのみちを歩いてごらん」2。





本日も猫だらけ。(「猫の細道」とは関係ありません。)

千光寺からの眺望。疲れた。
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二日目。朝から散策再開。
「古寺コース」に沿い、いわゆる「七仏」を巡る。
新趣味となった御朱印と、それぞれの寺での念珠を集めて回る。
七つ全ての念珠を集めると、神龍が出てきて、どんな願いでも叶えてくれるそうである。
・・・・
そんなギャルのパンティ級の冗談はさておき。七つ集めるとブレスレットができるそう。
いい機嫌取り土産となると思い頑張って歩く。オリエンテーリングの様で楽しい。
坂の頂上にある千光寺にはロープウェーが通じており、指示書きでも利用を勧められていたが。
自分の足で歩いてこそ!と意地を張り歩いて登る。というのは半分ウソで、ロープウェーが苦手なのもある。
しかし怪我の功名と言うか、北川景子も行った(またか)「猫の細道」を偶然通ることもできた。
さすがに指示書きに逆らった愚行のツケがたたった。5番目の西國寺は「健脚祈願の寺」であったのだが、
今すぐ効果を!と、コンビニ的御利益を求めてしまい。ただ、その霊験のためか、どうにか結願。
達成感に浸りつつ、お好み焼きで祝杯を!と思い、最初は某ドラマゆかりの「おのみっちゃん」という
暖簾のかかった店に行く。が・・・ ドラマのセットであり、お好み焼きは焼いてくれなかった。なんと。
次に商店街で目をつけていた店も、「貸切じゃけえ」と入れず。気力も萎えかけたが、執念の検索さん。
なんとか地元的雰囲気の漂う店で、逸品にありつく。大阪風でも広島風でもない、「尾道風」。
さながら鉄板の上に描かれる絵画のようだった、てなんとありふれたコメント。いや冗談抜きで、美しかった。
食後は、ビールで膨れた腹を抱え、また5時間かけて帰った(途中でメシ食ったけど)。
最後に、尾道のよさって、どう説明するか自分にはなかなか難しかったのだが。
散策中に見つけた以下の看板が、自分の受けた印象の全てを語っている。
生まれ育ったわけでもけっしてないんだけど、自分の「ふるさと」を感じてしまう。
またいつか、「帰郷」を果たしたいと思う。
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<本日の詩>

旅する人よ 

おのみちを 歩いてごらん
千光寺山に古家が這い上がる道を
海から風も登ってくる
汐の香を撒きながらあなたへごちそう

坂みちをさ迷うとき
やさしく迎える
山寺のみほとけ

どこへゆくのかこの道
どこまで続くのかこの道
ほそい道はだまって登ったり下ったり
そのたびに青い海がキラリと顔をのぞかせて

行く手をふせぐ巨石も
遠い祖先の顔をしてあなたに語る
ここでは時も同じ早さで過ぎはしない

山ふところのしじまで
誰か呼ぶ声
人生のたまゆらを旅ゆく人よ
さびしい時は孤独を連れて
花咲く春は愛するひとと
帰っておいでよ旅人よ

千年の昔から
みほとけ達の膝に佇む
ふるさと
おのみちへ