ぶらり一人旅「おのみちを歩いてごらん」1。





それはもう、猫だらけでした。

しまなみ海道は、遥か四国へ。

結局そこか。
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先日授業で、高校二年生に向けて、「高二の夏は、無茶できる最後の夏やから、勉強も大事やけど、なんかこう、
めっさ馬鹿馬鹿しいことやってみてもええんちゃう? まあ、悪いことはしたらあかんけども、許せる馬鹿なら。
例えば、ばり難しい本を原書で読んでみるとか。人間は何時間寝れるんか、自分で実験するとか。
どこまでもどこまでも電車で行ってみる、とか」と、自分で言うときながら。その自分のセリフが、自家中毒いうか、
内なる鉄の血をたぎらせてしまった。ああーー電車乗りてーー!! 気付いてみたら青春18きっぷを買っていた。
取り合えず一泊二日で二回使うとして、あと三回は知らねえー切符に聞いてくれー。この偏った情熱、この短慮。
四十前にして青春真っ只中、永遠の高二。ヨメ+猫×2(演算規則に注意)をほり、家を飛び出したムである。
行き先は、なんとなく、尾道にした。これは北川景子(好きであるが=蛇足)に影響されたわけでもなければ、
某国営放送の朝ドラの足跡をたどるためでもなかった。その朝ドラのヤケクソぶり(?)は噂に聞いていたが、
ついぞ観る機会はなかった。行って初めて、尾道が舞台と知った。結構ロケ地などが前面に押し出されてて驚いた。
決めた条件は「『異国』情緒」が感じられること。「歩いて回れる」こと。そして・・・やはり「ラーメン」ですな。
鈍行で5時間かけて着いて、まずすぐラーメン屋行く自分には呆れ帰るばかりだ。
今回は、ドラマのタイトルが示すもうひとつの名物「お好み焼き」も食わないかんかった(なぜ義務)ので
一番有名な所ひとつに行ったのみであったが。スープによく絡む平麵というのが新鮮で、また食べたいと思った。
しかし気になったのは、町中に「尾道ラーメン」なる店が沢山存在した点である。食ってないので何とも言えないが、
長年の麵食いで自分が構築した「さぬきうどんの法則」(讃岐の名店に「さぬきうどん」は存在しない)からすれば、
異様な現象と言えよう。ただ、自分が行った一軒や事前に調べた他の名店は一切「尾道ラーメン」と称していなかった
ことを付け加えておく。て、ラーメンで話が終わりそうだ。
その後散策したのであるが、噂通り、坂が凄かった。そして、猫が多かった。人生で一番猫を見たかもしれん。
いやま、そりゃ、自宅でも一日中見てるが。数とバリエーションの問題として一番、ということだ。
ただ、思ったのは、うちのやつらって、やっぱでかいんかな、と同時に、人相?いやニャン相がいいんな、ということ。
これは欲目でなくそうだろう。自由気ままな野良猫暮らし(地域猫、かもしれんが。その辺はわからない)と
飼い猫生活と、どちらが幸せか、てのは永遠のテーマであるなあ。
散策で汗みどろ&筋肉痛になった。これ、散策と呼べるレベルのものなのだろうか。ま、楽しかったけど。
夜は、地元の飲み屋にふらっと入り、ビールで水分補給。旨し魚。隣り合わせた御常連さんとの交流も、楽し。
うっかり吉田類の酒場放浪記状態(参考:http://w3.bs-tbs.co.jp/sakaba/)であった。
おお、そいや尾道は、かの『放浪記』ゆかりの地でもあった。
と、うまくオチたところで、二日目に続く(まだ書くか)
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<本日の一句>
「旅先の 訛りに勝る 肴無し」
                夢乱