Nさん理論/今でしょ!

…と、新年に書いてからはや3か月が経ってしまった。
ほんまサボり症はどうしようもない、すみません。
新年からこちら、南米コロンビアに2週間行き。帰ってきて。
その後の花の独身生活残りを謳歌し、それも先日めでたく(?)終焉を迎え。
もとの日常が戻って来た。非日常の有難さと、日常の有難さの両方を痛感。
ようやっと落ち着き、いろいろの出来事を反芻したくなってきた気もする。
コロンビア紀行も書きたいことのひとつであるが、それはまた後日に置いといて。
てまたしばらく置いてしまう悪寒もするものであるが。
年末に述べたように、昨年の「一万人の第九」打ち上げは大いに盛り上がった。
一昨年にご一緒させて頂いた三人が、今年はそれぞれ違う組に散ってしまったのだが、
行った先でそれぞれ仲間を作り、その仲間を引き連れて一堂に会したのである。
友達の友達は、みな友達だ、ではないけど。(元ネタの番組は終わったけれど)
どんどん付き合いの輪が広がっていくのは、悪くない感覚だ。
その御一緒させて頂いている方にNさんという方がいる。Nさんは本当に気さくな方で、
お仲間も多く、今年の同じクラスの方々をほとんど友達にしてしまった、ということ。
自分もそうして一昨年声をかけて頂いた次第だ。で、昨年の打ち上げでお聞きした。
「どうしたらNさんみたいに、お友達が沢山できるんですか?自分にしたらなんか、
断られるのが怖くて、なかなか人に声かけづらいんすけど…」と。
Nさんは仰った。「とりあえず声かけてみりゃいいんじゃない〜、そりゃ断られる
こともあるけどさ。それは向こうの人に選んでもらったてことで、その方がいいじゃん。
向こうの人が声かけてほしいのか、ほしくないか、声かけるまでわかんないじゃん。」
蒙が啓けた思いがした。シンプルであるが、雷に打たれたような気がした言葉である。
Nさん、お若い頃は、一級のナンパ師でらしたに相違ない(笑…おっと失礼)
で、話は先日のことである。
高校の同級生で、ともに浪人時代を過ごし、自分の人生観や趣味嗜好に多大な影響を
今に至るまで及ぼしている奴がいる。正直、今までの当日記のタッチとか、ネタとか、
彼の言葉や雰囲気をぱくっていると言われても仕方がないのだ。ただ彼とは残念ながら、
大学に入った後、喧嘩別れみたいになってしまって。二十年以上音信が絶えてしまった。
その彼が、海外から一時帰国していると聞いた。で、ヨメと二人で地元で飲んでいた時。
彼の話になった。予備校の初日、席が前後だったんだよなあ、あの時はびっくしした…
よく授業サボって公園で野球したなあ… 彼はオグリビー(誰)の真似がうまくて…
甲子園での作法を教えてくれたのも彼… 皆が新庄!と叫ぶ中、立花も呼んだれ!て…
「そんなに懐かしいなら連絡したら?」とヨメがまず背中を押した。
もうひとつ押したのは、例のNさんの言葉である。四杯のビールがまた手伝った。
びびりながらもメールをしたため、えい!と送信を押した。おー、出しちゃったよ…
でもまあ、やらなかった後悔より、やった後悔の方がずっとましか、とすっきりした。
まあそれでよかったやん、とヨメも話し、二人で笑っていた。が、
果たして、すぐ返信が来た。翌日には出立するので、できれば今から会わないか、と。
急展開と、酔いもあって、くらくらしながらも、ヨメと別れ勇躍電車に飛び乗った。
でまあ、結果として、二十年の空白はめでたく埋められた次第。
ほとんど向こうが喋ってたけど… まあ、それは二十年前も同じだったか。
この件から大きな教訓を得た。「Nさん理論」の真実を痛感したのがひとつ。
もうひとつは、思い立ったらすぐやらねばならないこと。チャンスは一瞬である。
せっかく決心しても連絡を翌日にしていたら、こうはならなかったであろう。
「今でしょ」とは、もう廃れつつある言葉であるが、ほんとそう。
まだまだこれしきで、四十年来の引っ込み思案と愚図が完治するとも思えないが、
今回得た快感を何度となく得られるよう、少しずつ自分を変えてゆきたい。
つか、愚図愚図せず、旅行報告など、今書きなさい、てな(笑)
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<本日の言葉>
「とりあえず声かけてみりゃいいんじゃない〜」 Nさん