はじめてのびょういん。

昨日の仕事帰りのことである。帰宅すると、ヨメが血相変えて飛んできた。
「アンニュン(アントニオ)が落ちてん!」
聞くとヨメも「現場」を見たわけではないが、ホセと二階で追いかけっこをしているなあ、と思っていたら
ガシャン!と物音がし、驚いて行ってみると、アントニオが吹き抜け下の玄関でうずくまっていた、と。
どうも、吹き抜け上の手すりに飛び乗ろうとして、勢い余ったか滑ったかで下まで落ちてしまったのだろう、と。
シャンデリア(というほどのものではないが)が、ゆらゆら揺れていたので、それにもぶつかったのかもしれない。
びっくりしたが、足を引きずっていたり、どこかが痛そうな様子もない。が、微妙に震え、動きもスローだった。
緊急性はなさそうだが、一晩様子を見よう、となった。
今日の朝方も、エサは食べたが、どことなく覇気がない感じだったので、大事をとって病院に行くことにした。
本人(本猫?)は持病のことで、うちに来る前は病院によく行っていたらしいし、自分も昔犬を飼っていたので
動物病院に行ったことはある。しかし、彼と我と一緒に行くのは初めての機会であった。また、今更であるが、
ここに来て以来、ケージを使うのも外に出るのも初めてであった。ケージに入れるのに苦労するかな?と思ったが、
用意するや否や、自ら入った。飛んで火に入る夏の虫とはこのことよ、と、すかさず封印。直後から騒ぎ始める。
聡明な彼は既に事態を悟ったか、車内では「うろろーーん」と、重低音で鳴き続ける。
しかしいざ病院に行くと、数々の検査も注射も黙って耐えた。その健気さに、少ししんみりしてしまった。
ただ、看護師さんの「アントニオちゃ〜ん」の呼び掛けには違和感があった。よく考えたら彼、中年オヤジやで。
幸いにして、少しの打身ですんでいたらしく、骨にも内臓にも異常なし。しかし今後予防策を考えねば。
下世話な話で恐縮だが。以前の病院経験から、検査内容を聞いた瞬間に、諭吉二人は覚悟していた。
結果的に一人は樋口っちゃん(ツレ?)で済んだが… ひとっ飛びでこれは、なんともはや。
いや、金の問題やないね。彼らの安全のために、環境を整えねば。いやでも、諭吉&一葉(まだ言うか)
帰ってきたら、一人留守番してたホセが、ごっつうスネてた。ジャイアンなのにスネオとは、こはいかに。
「お前ら三人で、ええとこいったんやろがーー」と訴えかけているんだろうか。たぶんええとこではないぞホセよ。
これから、アントニオの安静もそうだが、ホセの機嫌取りが大変である。

びょういん、ちかれた。

ワシすねてまんねん。