やみつき・ひとりラン「梅田→T塚(南部)」。

少し前に梅田に出た時にふと、梅田からT塚まで走って帰ることは可能か?
と悪魔の囁き。調べると、距離的には丁度20キロ余り。ハーフマラソンの距離。
おおそれならせっかくだから、と(何がせっかくなのか毎度わからないが)。
前の休みに敢行した。その道のりは、予想よりはるかに過酷であった。
まずは阪急梅田駅のトイレで着替え、コンコースの隅っこで隠れるように屈伸。
平日の昼間にこのランニング装束で梅田を通るのは、かなり恥ずかしかった。
ビジネスパースンの皆様の視線を気にしつつ、逃げるように出発。

早くダウンタウンを通過したい。ピッチは上がる(これがあとで泣きを見る)。

淀川まで来ると、だいぶ人目も減った。渡るとそこは十三(じゅうそう)。

十三名物「103」を激写。「109」と似ててだいぶ非なるもの。
事前調査で驚いていたが、普通大阪市内からT塚までの移動を常識的に考えると、
阪急T塚線や、国道176号線のルートがまず浮かぶが、それは実はかなり大回りだ。
美津島(みつしま)、加島(かしま)(←難読地名コンテストの様相だ)から、
塚口に出て、伊丹市を対角線的に突っ切り、T塚の南部に出るのが最短距離。
今回はそのコースをとることにした(これもあとで泣きを見る。泣いてばかりだ)。

塚口通過。この辺までは元気だった。走ってみると、梅田からの意外な近さに驚く。
しかしこの後、この企画の恐ろしさがだんだんわかってきた。距離は確かに20km。
もう既に何回か20kmをこなし、正直舐めていた。それは川沿いにひたすら直線に、
ノンストップに走ってのことだ。信号で止まる。角を何度もこまかく曲がる。
道がわからなくなって地図を片手に持って眺めながら。それを繰り返すうちに、
すっかり足に来てしまった。既に持病の域に入っている、左足膝横と、右足親指裏が
痛んでくる。ここでやめといたらよかったんだろうが、痛みがレース中に出た場合、
どうするかその対処の練習にもなるとか考えてしまって、続行してしまった。

やっと伊丹に入る。伊丹とは痛みのこととみつけたり!と脳内で叫ぶ。
疲労と痛みで、頭が沸いているようだ。この後、必死で。写真を撮る余裕もなし。

ついにM庫川を渡り、T塚に入る。と、ここからはまあ、いつものルートやし。
面白味もないし。あとまあ、いちおうT塚まで帰って来たし。「梅田からT塚」ちう
言葉には偽りはないわな、といろいろ理由をつけ。走りを緩めてゆく。
そして、「今日はこれくらいにしといたるわ」、と終了決定。あとはバスで帰宅。
「きつい」「やばい」ということ。それでも「結構なんとか帰れる」ということ。
それがわかっただけでも収穫か。でももう懲りた。自発的にやることは今後ないだろう。
そして、どうしても走って帰らざるを得ない事態がないことを希望する。