2013、夏の思い出。

今週のお題「2013年、夏の思い出」
すっかり更新が滞って申し訳ございません。
怒涛の夏シフトと、その間隙を縫った旅行と、盛り沢山の八月でした。
たまった旅行のネタでも書こうと筆を執りつつも、投げ出してはの繰り返しで。
ほっこりしすぎたのと、ヨメが不在で遊び過ぎ(こら)怠け癖がついてしまったのです。
また追々、旅行記は書く気になったら書かせて頂きたく思います。
今週のはてなのお題は「2013年、夏の思い出」ということで。それに答えさせて頂きます。
毎度の旅行ネタ、スポーツネタでもよいのだが、それ以外で印象に残った我が家の出来事は。
お好み焼き屋号泣事件」かなあ。
これは別にお好み焼き屋さんが号泣したわけではない。こんな次第である。
夏の終わり、自分がやっととれた休みの晩に、夫婦で地元のお好み焼きに行ったんである。
そこではテレビがついていて、丁度「24時間テレビ」をやってて、誰だかが走っていた。
この番組、どこまでが本当にチャリティなのかという胡散臭さと、なんで「この日だけ」、
画面がハンディを背負った人で溢れるのかという疑問と、そもそもなんで毎年毎年
「走る」のか、それ以前に走っているといえるのか、と数々ナンクセをつけてしまい。
大っ嫌いな番組であるので、自分からすすんで見ることは全くないと言える。
しかしその夜はわざわざ目を逸らすのは何だし、チャンネル変えさせるのも大人げないし、
お好み焼きが焼けるまで時間があったので、見るともなしに二人見ていた。
走っていたのは、森三中の大島であった。毎年誰かが貧乏籤引かされて、ご苦労だな、
と極めてさめた目で見ていたが。そのうち画面は切り替わり、何故大島が走っているのか、
ドキュメント的なコーナーが始まった。その時、すっかり引き込まれ、やられてしまった。
大島は結婚後長らく妊娠を希望しつつも、なかなか子宝にめぐまれず、今に至るという。
その途中、妊娠検査で待望の「陽性」が出た。しかし待望もつかの間、それは失望に変わる。
病院からの道すがら、大島は夫に「あんまんが食べたい、あんまん買って」と希望する。
帰宅後、VTRが回る前で、大島は泣きじゃくりながら、あんまんを一口一口齧ってゆく…
「なんであんまん?」と誰もが思うところだろうが。
「少しでも元気なところを見せたかった」というのが「あんまん」を選んだ理由らしい。
その後、少し元気になった大島は、「これからはもっともっと体を張ってゆく」と決意した。
そのへん観てて、もう込み上げるものをおされられんかった。あれだけ24時間テレビに、
ラソンに文句を言ってて悪かったが、今回はやられた。深い感動のツボに入ってしまった。
自分らだけが苦しいんじゃない。それを自分らだけ苦しいような顔して、ほんま恥ずかしい。
そう思うと、涙が溢れてどうしょうもなかった。鉄板から立ち上がる湯気の向こうでは、
もう一人号泣している人がおった。言わずと知れたヨメである。そうやんか、軽々しく
「自分ら」とか言ったが、ヨメの方が何倍も何倍も苦しいはずである。そんなことも
普段は実感としてわかってなくて、それもほんま恥ずかしかった。
その後、涙で顔をぐずぐずにした自分らに、大将がおずおずとお好み焼きを持ってきた。
大将は「できましたよ」以外は何も言わんと引っ込んだが、びっくりしてはったやろう。
で、ひどい顔やなあ、とお互いの顔を笑いながら、もそもそとお好み焼きを二人で食った。
食っては泣き、食っては笑い、最後は笑った。
考えてみれば、これは神さんが「この番組はお前ら見ろ」と仕向けはったんだろう。
自分らもどんどん体張っていくでー。大島には負けへんでー。と、誓いを新たにした。
大将のお好み焼き屋に再び行くのは恥ずかしいけど、基本は幸せで楽しい二人なんだ、と
大将に見てもらうために、また行かねばならない。