やみつき・ひとりラン「尼崎→T塚」。

ランニングも、近所の道にはいい加減飽きてきた。
遠出したいところであるが、先日のように「ランステ」でもあればいいのだけど、
そんな便利な施設はそうそうない。汗だくで交通機関で帰るってのも微妙だ。
と、名案がうかんだ。ある程度遠くまで行って、走って帰ればいいではないか!
ということで、今予選真っ最中の高校野球を尼崎で観てこよう、と相成った(オタク)。
そしてせっかく尼崎に行くのだから、前々からの野望も果たそう、と思い立った。
深夜番組で、ガリガリガリクソンという芸人さんが(超関西ローカルで失礼)、
「ラーメン国道」と呼ばれる国道二号線を、大阪から神戸に向け、双六形式で
進んでいくという企画があった。サイコロを振り、出た目の数だけラーメン屋を
数えて進み、止まったところのラーメンを食べる。そこがもし閉まっていたら、
またサイコロを振り、出た目だけ戻らねばならない。麺党にとっては夢でかつ、
地獄のような企画である。その時、ガリクソンが複数回食べるはめとなったのが
「天遊」のあんかけちゃんぽんである。それがあまりにうまそうだったので、
いつか食べようと思っていた。調べると、尼崎は今その「あんかけちゃんぽん」を
ご当地グルメとして売り出そうとしているらしい。寡聞にして知らなかった。
「天遊」はさしづめ「元祖」にあたる。ところがえんえんバスに揺られ着いてみると。
あら。

大ショック、である。定休日もチェックし、よし火曜は大丈夫、と思っていたのに。
こんな落とし穴があったとは。やられた。ガリクソンのようにサイコロ振って戻る
必要はないにしろ、他で昼飯は食べたい。と、店の前に「あんかけちゃんぽんマップ」
なるものが掲げられていた。見ると「大貫」(だいかん)という店が比較的近いらしい。
その名には、いささかデジャブがあった。雑誌かテレビかで観た気もなんとなくする。

初志を曲げじと、あんかけちゃんぽんを注文。そしてチャーハンがうまそうだったので、
それもつけた。しかし注文してから、しまった、と思った。店内の掲示によると、
この店は、中華そばがウリらしい。なんでも現存する最古の中華そば屋、というフレコミ。
「麺産地に行った時は、(結果がどうあれ)まずは『元祖』の店を試す。」
「麺屋では、その店が一番自信を持っているメニューを注文する。」
麺党の掟をふたつも破ったのは痛恨の極み。「天遊のちゃんぽん」「大貫の中華そば」、
ふたつも宿題ができてしまった。また尼崎に来なければならない。

そして本日のメイン。野球。村野工―兵庫商の一戦。どちらも甲子園に出たことがある。
終始兵庫商が押し気味だったが、引き締まった好ゲームだった。兵庫商側のスタンドに
陣取っていたのだが、スタンドとフィールド、観客と選手の一体感が素晴らしかった。
自分の青春時代にはこういうのが味わえなかったので、その体験の穴を何とか埋めようと、
自分は何度も予選のスタンドに足を運んでしまうのだろう。決して埋まることはない穴だが。
兵庫商の親御さんがスタンドで飲み物を配っていたのを、何度ももらってしまった。
こんな関係ないオッサンなので、非常に申し訳なかった。この場を借りてお礼しますとともに、
チームの今後の健闘をお祈りします。
そしてラン開始。アプリで時々チェックしながらではあるが、基本的には未知の町。
あーこんな町なんだあ、こんなとこに出るんだあ、とかが非常に面白かった。
また、名前は聞いたことのある学校等施設や、知り合いの住所として知っている地名も見、
それも楽しく。暑さと疲れを忘れるほどであった。
嘘である。やっぱり暑くてしんどいぞ。
最後は「ホームグラウンド」であるM庫川の河原を北上したのだが。歩きたくなる気持ちを
なんとか抑え、もうちょっと、あの最後の橋まで。最後まで頑張ったらいいことあるぞ。
最後まで走りとおしたら、もしかして試験に通ってるかもしれないぞ、と自分に言い聞かせた。
ま、それは無駄な努力だったわけだが(もうええやろ)。
H来橋のたもとでアプリをチェックすると、本日は14キロの行程ということ。おお。
もっと走った気がするけどなあ… ハーフだとあと7キロもあるんか。信じられん。
ヨメが嫌いなので(何故)二人で行くことがないT塚温泉につかり、
今後の頑張りを誓うムであった。結果はどうあれ、頑張ること自体が尊い
また、前にも書いたが、天遊にしろ大貫にしろ、英検にしろ(並べるか)、
人生にやるべき宿題があるというのは、素晴らしいことではないだろうか。