ときめき・ふたりハイク「屯鶴峯・二上山・竹内街道」。

先週の日曜日。雨の予報ということですっかり油断していたが、起きると晴れてきた。
慌てて朝飯抜きで家を飛び出すも、阿部野橋に着くともう昼近く。これは夕暮れとの闘いになろう。
前々から切れていたヘッドランプの電球を交換しようと、山グッズ店に寄るが、店員さんに
ねじ回しを探させるなど散々迷惑をかけた挙句、結局電球「だけ」変えることは不可能と判明。
仕方なくおニューを買い求めた。この辺からもう、いつもながらの後手後手ぶりを発揮。
買い物疲れを癒しに、向かいにあった、かの有名な、○古屋発祥コメダコーヒーで、ブランチに。
ここは基本のシロノワールを注文。と知ったような口をきいているが、注文するときに、思い切り
「シノワロール」と二人で合唱ことは内緒である。言うてもうたがな。篠輪て何だ。でも通じた。
早く山いけや、いうねんね。
ブランチががっつりだったので、山上での食事はコンビニで、可愛くラーメンとおにぎりを購入。
阿部野橋、見違えるように変わった。侮れない。いろいろ書きたいこともあるが、それは別の話。
阿部野橋から近鉄に揺られ、上ノ太子に到着。おお、上宮太子、と野球オタクは色めき立つ。
(この発言からわかるように、自分は「うえのたいし」と思ってたが「かみのたいし」が本当)
立った色めきはヨメにするりとかわされ、しんなり気分で歩行開始。おーい。昼すぎてまっせー。
まずは車道に並行しつつ、奇勝・屯鶴峯へ。どんづるぼう、と読む。とんかくみね、とか、
つるとんほう、とか呼びたいように読んでいたが、正しく読まねば。凝灰岩むき出しの荒んだ光景は、
さながら月面のようである。実はここは知る人ぞ知る心霊スポットらしく、事前に調べた時は
びびっていたのだが、ついたときはそんなことは忘れていた。ただ、遠くサッカーでも応援を
しているかのような声が木魚のように響いていたのみだ。て、それでも十分異様であるか。
(後で調べたら、近くの大学で、大学サッカーのリーグ戦があったらしい)

その後、少し車道を引き換えし、いよいよダイヤモンドトレイルに入る。ようやくハイクらしく。
きつい登りだが、前には美しい二上山、振り返ると羽曳野の丘陵がよく見渡せて、爽快である。
「若人の夢、羽曳野の、せいきゅうなんたらの、なんたらして、ぴーえる学園〜〜」
と高らかにオタクは歌うが、またヨメにするりとスルーされる。無視されても何度でも立ち上がる。
中腹の鉄塔が見晴らしよかったので、湯を沸かしてラーメンにする。が、なんと衝撃。箸を忘れた。
私が湯を沸かしている間、ヨメが適当な木切れを拾ってナイフで即席の箸を作る。原始気分が面白く。
調子に乗ったヨメは、何膳も箸を作っていた。「替えはなんぼでもあるよ」。二膳で十分だ。

喘ぎながら、なんとか二上山・雌岳に到着。火照った体に、水をかけて癒してくれる武闘派太子。

下り。「ろくわたりの道」は見晴らしもよく最高。ところで、この「ろくわたりの道」を自分らは
ずうっと「ろくろわたりの道」と呼んでいた。読みまつがい、がどうも今日のテーマであるらしい。
また、西日が景色にアクセントをつけてくれる。遅寝ハイクの役得、と言ったらいい訳だろうか。
こんな「岳人」の表紙になりそうな写真も撮れた。てなるわけないか。標高500mもない山だ。
いやいや、標高だけが山の価値ではないのだよ。

帰りは大阪の中年オヤジの聖地、大東洋で汗を流して帰宅。自分は始発までの時間繋ぎとか、
酔いすぎた時の酔い覚ましで何回か利用していたが、(おっと、泥酔者はお断りですよ)
ヨメは初めてであった。「大東洋レディース」というのがでけたようで(だいぶ前らしいが)、
すっかり気に入った様子である。また、重宝させてもらう、ということだ。
次回も大東洋行くために、どっか歩きにいくかあ、と本末転倒な決意をする二人であった。