『ハンガーゲーム』。

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二週間前のことになるが。ひとりで鑑賞。ヨメとはまず観ない映画やろから。
全米で2000万部売れたという超大作の、満を持しての映画化である。私は原作未読である。
舞台はおそらくアメリカの将来のなれの果て。国の中心には富裕層が住む「キャピトル」があり、
良くも悪くも文明の最先端を謳歌している。周辺には、一次二次産業にて口に糊するばかりの、
貧しい「地区」があり、そこには進歩からはほど遠い、苦しい生活を強いられた人々がいる。
かつて両者の間での戦があり、国は燎原の火につつまれた。そして「キャピトル」が勝利した。
戦の愚かしさを記念し新たな戦を抑止する、という名目で、始まったのが「ハンガーゲーム」。
12の地区からそれぞれ二人ずつ、24人の少年少女を「キャピトル」に集め、「ゲーム」を行う。
「ゲーム」とは、早い話が、殺し合いだ。たった一人が生き残るまで「ゲーム」は続く。
そして「勝者」には栄誉と巨万の富とが与えられる…、とまあ設定はこんな感じである。
一部でこれは全く『バトルロワイヤル』のパクリではないのか、という声もあるらしいが、
私はそっちの方を観たり読んだりしていないので、何とも言えないところだ。
HGYTTTTTンmj2(また猫にキーボード踏まれた)
さて、て何がさてだか。
この映画『ハンガーゲーム』と銘打たれてるが、その実「ハンガーゲーム」はなかなか始まらない。
そのせいか、それより前に痺れを切らしたかブチ切れたかで、映画館を出て行った人が何人かいた。
ドンドンパチパチのバトルを求めてきた人には、かなりじれったいのかもしれない。
でもま、自分的にはこの辺も面白かったけどなあ。「キャピトル」のデカダンスな雰囲気とか、
「ハンガーゲーム」主催者側の俗物さとか、7889999999999999999999(また猫)
「キャピトル」と「地区」の対比とかは、強烈な現代アメリカ批判、文明批判のように見えた。
まそれを、最もアメリカ的といえばアメリカ的なハリウッドが作ってるわけなんやけどね。
「ハンガーゲーム」前の、ヒロインとその周辺の心理描写も非常にこまやかでよかったと思う。
ただ難を言えば、「ハンガーゲーム」に入ってからが、急にガサツになってきた気がする。
もっと参加者一人一人の背景とか、戦いの推移とか、めくるめく戦術とかに工夫が欲しかったかなあ…
といっても全体的には、壮大な世界観には舌を巻いた。また、ヒロインが、いい。
めっさ美しいというわけでもないねんけど、弓を引くときの涼やかな目とか、本当にいい。
武闘派少女結構。ところで我がヨメも、ある意味武闘派である。失礼これは蛇足。
終盤に至り、ここまで話広げといて、どうやって収集つけるんやろう、エンドはどうなるんやろう、
と非常にわくわくしてきた。というか、それだけを支えに後半の「失速」に耐えていたのだが。
そして、エンディング。銀幕に飛び込かかりたくなるほどの怒りを覚えた。なーんやそれ!(死語)
その結末は、究極のネタバレなので、ずーっと下の方に書きます。鑑賞予定の方は見ないでください。
しかしま、あーやっぱりね、つう結論なんやけど。予想はすべきだったのか。
帰りはゲンなおしにGODIVAに寄って、ダークチョコレートデカダンスをチュバチュバやりながら、
デカダンスな気分を反芻したのである。のは、内緒である。て、言うてもうたがな(またか)。
以上、エサを要求する猫の攻撃を受けつつMoulinがお送りしました。
「お前がハンガーゲームやがな」、と猫は言うとります。



















「ハンガーゲーム2、日本公開決定!」