やみつき・ひとりハイク「丹生(たんじょう)山・帝釈山」。

今週の火曜休日であった。ヨメの仕事が始まったので、「ひとりハイク」も再開。
六甲山系の北西に位置する、隠れた名峰・丹生(たんじょう)山系を訪れた。
わりかし低くて登りやすそうだったのがまずひとつ。おっと、山をなめてはいけないのだが。
それから「丹生」という地名に興味があったこともある。「丹生」は「にう」と読まれることが
多いが、中央構造線沿いを中心とした西日本各地に点在している地名であり、水銀の鉱山・鉱脈と
ゆかりがあるという。かの楠木正成弘法大師が世に出たのも、水銀に負うところがあるという説も。
太平洋ベルト地帯を中心とする歴史の表舞台からは一線を画した、果てしない山谷の連なりに、
もう一つの歴史の裏の流れがあったかも、ということには、とてつもないロマンを感じる。
また、常温で液体である唯一の金属・水銀には、子供のころからその妖しさに引き付けられていた。
もちろん公害病など、水銀がかつて引き起こした数多くの悲劇に目をつぶってはいけないのだが。
その危険性と有用性のアンバランスさは、人間を試すかのようで。超然たる魅力を感じていた。
前置きが毎度長くて申し訳ないが、そんなわけで、行き先に選んだ次第。
北神戸は箕谷からバスで小半時というその場所に至るのに、まずは箕谷までどう行くか迷った。
三田まで出て神戸電鉄という手もあったが、久しぶりに北神急行に乗りたかったので(オタク)、
三宮から北神急行神鉄、のルートをとった。しかし三宮からバスで直に箕谷へ行くのが正解だったようだ。
はよ山登れ、いうねんね(笑)。もうしばらくのお待ちを。

バスの終点、衝原(つくはら)あった「箱木千年家」をまず見学。室町時代から現存していたこの住宅は、
ダム水没を避け現在の場所に移築されたのだとか。
その後入山(やっと、か)、丹生山の「表参道」は通らず、より険しいいわゆる「義経道」へ。
源義経が、鵯越に向かう途中で通った道なのだとか。険しさのあまり余裕がなく、写真は撮れず。
いきなり山頂につきます失礼。

丹生山登頂。山頂にある丹生神社に参拝。
嫌な風が出てきたので迷ったが、さらに帝釈山への縦走を開始。最近、雨降り即ちスコールやから。
ひとりハイクでは、この辺、余計に緊張する。

帝釈山山頂に到着。わかりにくいが、遠くに見えるは、明石海峡大橋と淡路島。何、見えない。
そういう人は、心眼で見てください。
下山開始。ガイドブックでは「ガレ・浮石が多く足元注意」とあったが、本当だった。
何もないとこでも転ぶ自分である。細心の注意を払いつつ降りたので、かなり時間を食う。
ひとりやし、足くじいたりしたら、やばいからのう。

帝釈山にかつてあったという銅鉱山跡…、がたぶんこの奥にあるのだと思う。
疲れてて面倒くさく、この奥まで進む元気なし。二人やったら行ってたやろけどねえ…

麓に到着し本日のゴール。小さい秋を感じるが、日差しはまだまだ夏やね。
帰りは、箕谷から三宮に出て、神戸クアハウスへの黄金コース。
食事は、前から気になっていた「ぞうすい屋」でヘルシーに頂く。
しかしその後バーによってしまったので、ヘルシーにした意味はなかった。
本日のカロリーの帝釈(貸借)はゼロかマイナスやろね。オチとしては苦しいね。