ベトナム・ハノイ珍道中2「迷わず行けよ」。

それでは、回復いたしましたので(早)、再開します。
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二日目は、ハノイ市内をひたすら散策した。

ホアンキエム湖に沿い、南下。昨日は景色を楽しむ余裕とてなかった…
その後街は、なかなかファッショナブルな装いとなってゆく。

街角にホーおじさん。
革命の英雄ホーチミンであるが、これほど威圧感のない等身大の英雄も珍しい。
この日は「革命博物館」にも行き足跡を辿った。すごい人なんではあるが、
すごさを普段は感じさせない。そいう人が本当はすごいのではないか。
ぱっと見で、すごいなという人ほど、その実、胡散臭いものである。
写真には残せなかったが、この後、だいぶ下町という雰囲気になって来て。
市場にふらりと立ち寄ったが、生肉や生魚を切り売りしていたり、
皆が見たこともない、よくわからないものを食べている、食堂(?)があったり、
ラジオから演歌のような音楽(ベトナム語だけど)がかかってたりで面白かった。
市場を抜けると、一転、ジャンク街に出てきた。バイクや電化製品の部品などを
扱っている店が並んでいるようだった。店先を通るだけで、飽きない。

一応の目的地、「二徴夫人祠」に到着。その昔、中国王朝にベトナムが侵略されていた時代。
徴姉妹は、王朝に反旗を翻しベトナム人民のために立ち上がるが、健闘空しく紅河に散る。
いわゆる「チュンチャクチュンニーの乱」である。その徴姉妹が祭られているという場所。
ガイドには「観光に訪れる者は少なく、ひっそりしている」と書いてあったが、どうして。
行ってみると、地元の人が、特に女性が多く参拝をしていた。境内にはベトナム語ばかりで、
案内書もなく、何がどう祭られているかもわからなかったが、厳粛なムードと、訪れる人の
必死の祈りに心を打たれた。「なにごとのおはしますかは知らねども…」であるよ。

折り返し北上。疲れたのでカフェでお茶に。
(あとから考えたら、こいう氷がよくなかったのか… でもヨメは何ともないし…)

「大劇場」の前では、何やらウェデイングと思しき様子。
良く見ると、なんかの撮影会であった。この「撮影会」を今旅行ではよく目にした。
たまたまなのか、ベトナムではこいうのが盛んなのか。はたまた。
ここまでお読みの方は、道中何事もなくスムーズであったと想像されようが、その実。
なかなかにエキサイティングな散策であった。理由は、言わずと知れた、これである。

スタート前。鈴鹿8耐かよ、と見まごうばかり。

スタート!。いろんなものが入り乱れて攻めてくる。
ここは信号があるからまだよいが、結構ビジーな交差点でも、信号のないところが多かった。
じゃあどうやって渡るかというと、「気合い」である。アニマルさんに連呼して欲しいほどだ。
最初はただもう怖いばかりだったが、何回かやってるうちに、だんだん感じがつかめてきた。
大事なのは、一歩踏み出す勇気。そして立ち止まらずに流れに乗ること。
立ち止まらず歩いていると、バイクや車は適当によけてくれる。びびって止まってしまう方が、
かえって危ないのだ。いかにも象徴的ではないかと思った。ベトナムでの万事が、こうであろう。
或いは、もっと大きく、人生なにごとにも、あてはまることなのではないかと、そう思った。
危ぶむなかれ、危ぶめば道は無し。
踏み出せば…(以下略) 向こうでも、これをヨメに言って、この辺で止められた。

昼飯ががっつりしていたので(これも写真とれんかった。気が小さいもので)、夜は軽くフォーに。
麵党の自分としては、これも旅のメイン。フォーには、大きく分けてフォー・ボー(牛肉のフォー)と、
フォー・ガー(鶏肉)の二種類あるというが、これは前者である。意外とあっさりと頂けた。
なんやら天下一品めいたチェーン店のような感じだったが、passableだった。て何を偉そうな。
そんなこんなで、二日目の夜も暮れてきたが、我々にはわかっていた。
この旅行にゆっくりと、しかし確実に、ひたひたと近寄る黒い影…
それは何か。残念ながらそれは次回のお楽しみに!(引っ張るで)