伝わりやすい感動。

微妙に昨日と表題を変えて、本日も二本立てでお送りいたします。
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まずは、昨日の大相撲。最近ついぞ相撲を見ることはなかったんであるが。
野球が面白くなかったので、ひさかたぶりに日本人が優勝するかも、ということで、
チャンネルを合わせた。で、見始めの頃は、稀勢の里栃煌山の日本勢を応援していた。
しかし琴欧洲のドタキャンは残念だった。あれがなかったらもっと盛り上がってただろうに。
果たして、史上初という平幕同士の優勝決定戦を制したのは、旭天鵬。苦節二十年の栄冠。
勝負が決まるや、栃煌山を応援していた自分は全くどこかに追いやり、旭天鵬にもらい泣き。
特に彼が涙目で花道から下がって、出迎えた後輩たちが皆泣いていたのを見て、ぐっときた。
いや、日本人が日本人が、いうて悪かった。日本国籍も持つ彼もまた、日本人だったのだ。
やっぱこつこつとやってたら、ええことあるんやなあ。神様はご褒美をくれるんやなあ、と。
また、彼の優勝は、今後の大相撲のあり方の、ひいては日本の将来像の象徴でもあるんでは。
海の向こうからやってきた人が、日本出身日本人以上に日本を愛し、伝統を守ってくれている。
それを見習い、我々日本出身日本人もまた、精進すればよい。ま今回のようなタナボタでなく、
次は横綱をぶんなげるような有望株が出てくることを期待している。それでこそ面白い。
ま、そのうちそうなるんちゃうかな、と根拠なく楽観はしているが。
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そして本日朝。ついに2012年の金環食。この目で見ましたよ。
予報は悪かったんだけど、なんやしらん、絶対見れるんちゃうかなと楽観していた。
薄雲の向こうに、ではあったけど。確かにそこには、光り輝く黄金のリングがあった。
いやむしろ、薄雲があったからこそ、より幻想的だった。リングになったのは数秒だろか。
しかしその数秒は永遠に感じられた。この大宇宙の壮大な動きの中に、確かに自分はいる。
そう考えると、こみあげてくるものがあった。なんとなく、ヨメとがっちり握手をした。
家のベランダだって、右や左のおとなりも一家でご覧になってたので。控え目に、ね(笑)
と書けばロマンチックぽいが、実は金環状態のタイミングがよくわからず、フライングした。
「なんで握手すんの」
「いや、今やろ、思って」
「いや、まだやろ」
そんな頓珍漢なやりとりがあったことを白状しておく。
みんなが空を見上げ、それぞれに声をあげていたのも、なんかよかった。
そんな中で、生きているって、やっぱよい。そう確信せずにはいられなかった。
その思いこそ、神様のプレゼントなのかもしれない。
しかしなんか、ぼーっとして、あかんわ。そろそろ現実にもどらねば。