『戦場にかける橋』。

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タイ行に向けた「予習」の一環として、鑑賞。
もちろん、国際文化への洞察を深める、という高尚な意義もあった(現実逃避、ともいう)
さすがは不朽の名作とも言われるだけのことはある。三時間超えという長さもあっという間に感じた。
最近、映画鑑賞中時計を見てしまうことが続いていたので(あっ)、感動もひとしおだった。
テンポといい、ストーリー展開といい、ラストの緊張感といい、自分が今まで観た映画で最高の部類だ。
また、作中説明が少なく、示唆に富む部分が多く、いろいろ思いを巡らすのが楽しかった。
加え、観終えた後の何とも言えない感じが… 何十時間も経った今も残っている。或いは一生残るかもだ。
人生観を揺さぶられる(こういう表現をこの日記では良く使ってしまう。なんぼほど揺れるのか)映画である。
以下はネタバレ感想。て、たいしたことはないんですけど。





ヨメが「最後ドリフっぽかった」と言ってたが、自分もそう思う。
結論は「ダメだこりゃ」、てとこだろうか。チャンチャンチャンチャンチャラランラン、とBGMが入りそうな。
面白うて、やがて悲しき、人の世よ。てとこだろうか。それでは、何のために。作中もそういう呟きがあった。
この映画、反戦映画だとか、反日映画だとか、または自己啓発映画だとか、いろいろなとらえ方はあろうが、
自分が一番心に残ったのは、人間をあざ笑うかのような、その強烈な皮肉である。さすがイギリス。
また、かの有名なテーマ(後述)を奏でる乾いた口笛が、それをありありと象徴している気がする。
以上、ネタバレ部分終わります(早)。





この映画のために、タイを訪れるのがより楽しみになったかというと疑問符がつくところではあるが、
やはり絶対観たほうが良かったと確信する。観る前なら、浮かれポンチなまま訪れるところであった。
笑顔満面ピースサインで記念撮影したりしとったやろな、と思うとぞっとする。
次は『王様と私』かなあ。ちなみにこれはタイでは上映禁止タブー映画ってことらしいのだが。


<本日の言葉>
You and Colonel Nicholson, you're two of a kind, crazy with courage.
For what? How to die like a gentleman... how to die by the rules
―when the only important thing is how to live like a human being!


プラス<本日のおまけ>
この映画のテーマ『クワイ河マーチ』を聴くと自分の脳内で「さるゴリラチンパンジー」っと変換されるのだが、
(ヨメも同意)これって自分らの世代、あるいは自分らの地方だけなのだろうか。あるいは由来なども
気になるところだが。少しぐぐって調べたがわからんわ。