カステラ猫。

隣の美人の(余計な情報だ)奥さんから、カステラを焼いたのでどうぞ、と頂戴したんである。
いかにも美味しそうだ。が、二・三日おくとしっとりして食べごろになりますよ、とのことなので、
じゃあ楽しみに、置いとこうか、となった。ダイニングのカウンターに袋ごと仮置きしておいたのだが、
アントニオが一回アプローチを試みていたので、だめよ、とたしなめたら、大人しく引き下がった。
後でどっか移動ささないかんな、とも一瞬思ったが、袋に入っているということで「甘え」があったのか、
ころっと移動を失念していた。そのままヨメ、ム、とも出勤したんである。それがだね… 
先に帰宅したヨメの証言によると。袋がズタボロに破られ、半分くらい齧られたカステラが、
床に無残に転がっていたのだとか。こらー! 楽しみにしていたのに! 食べ物の恨みは恐ろしいものがあるー!
「未遂」が一度目撃されていること。そして、犯行現場がカウンターがであることを考えると、
(ホセは狭いので通ら(通れ)ない)、犯人は九分九厘アントニオであるとみる。いやはっきりとはわからんが。
或いは共犯かもしれない。最近の「連携プレー」はすごいものがあるから。食事ねだる時とか。この名コンビ。
しかしこないだの揚げ油の件といい… あぶら猫にカステラ猫とは、如何なる組み合わせか。
ビギナーの我々はちょっとまだ彼らを甘く見ている節がある。「警戒レベル」を上げねば、と反省しきりだ。
いうても食ってしまった以上、健康面が心配だったので、「カステラ 猫」で検索かけた。
そしたら、面白い画像がいっぱい出てきて、しばし笑う。いや、笑ってる場合なんか、俺。
とにかく美人の(まだいうか)奥さんには、猫が食うほど美味しかったですよ、と報告すべきか否か。

ふてぶてしく居直る容疑者達。