『心を整える。』

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣

読了。
長谷部誠サッカー日本代表主将により著された、話題の書。長谷部ファンの自分としては見逃せなかった。
また、「心は鍛えるものではなく、整えるもの。」というコピーが、ストンと腑に落ちたこともある。
吹けば飛ぶような弱い心に嫌気がさし、強い心が欲しいなあ、とないものねだりをするばかりな自分である。
しかしそうじゃない。弱ければ弱いなりに、調律・メンテナンスを心掛けよう、というのは発想の転換というか、
救いでさえあった。故に、貪るように読んだ次第ではあるが。
・・・・
いやこれわかるんやけど、実践するには、十分心が強ないといかんやろう(笑)、とツッコミを入れたくなった。
例えば彼は、帰国試合等のため時差調整をする際、一週間前からだんだん就寝時間を早めていくそうな。
一日目は12時に就寝、二日目は11時45分、三日目は11時半… というように。さながら、精密機械である。
自分とか、就寝時間もばらばらやし、15分など「誤差の範囲」で片付けてしまいそうな気がするが…
いやはや、長谷部選手。さすが若い頃から、できた人だわ。そしてその膨大な読書量には舌を巻いた。
実践書としては、自分にとっては無理ぽいが、そういう知らなかった長谷部像に触れた意味では、嬉しかった。
強烈なリーダーシップを前面に押し出すわけじゃないが、視野を広く持ち、細部まで気を配り、フォローを忘れず、
それでいて、強固な意志を持つ。21世紀の求めるリーダー像というものがそこにあるような気がする。
できれば政界へ出て欲しいほどだが、ご本人の夢はまた、違ったところにあるそうで…残念。
また違った角度から、長谷部選手を、また日本代表選手を、応援できる目線をもらった意味では、
本当に読んでよかった気がする。
あ、それでも実践できそうというか、もう実践してることがあるど。
「ひとり温泉」と「音楽の力を活用する」だ。
もっとも、自分には、歌の終了時間がスタジアムへの入場時間と合うように逆算して音楽をかけ始める、
なんて芸当はとてもできないが。本当に、細やかな人だ。同じО型とは思えん。
*****
<本日の言葉>
「直にして礼なければ、すなわち絞す」
               孔子


こういう珠玉の名言が、本書の至る所にちりばめられている。
それを実践されているところが、またすごいところだが。