新しい仲間―ホセとアントニオ。



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波の谷間に 命の花が
ふたつ並んで 咲いている
兄弟船は 親父のかたみ …
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猫を二匹飼い始めました。
保護猫の里親募集のホームページで御縁を頂き、本日うちにやってきた兄弟猫です。
茶白でチョビヒゲの方には「ホセ」。茶トラの方には「アントニオ」と名付けました。
もともとチョビヒゲには「空君」、茶トラには「大地君」という素敵な名があったのですが。
ごめんなさい、そいう素敵な名は、柄でもないていうか、なんか照れくさくて… 許せ、兄弟。
自分としては、「マートン」と「ブラゼル」、「バース」と「ゲイル」、「ラインバック」と「ブリーデン」、
なんてのも考えていたのだが、ヨメにことごとく却下された。いやそれは冗談。
いやもう、「ホセ」はその顔を画像で見た瞬間「ホセ」という感じであったのだよ(どんな感じだ)。
で、「アントニオ」はバランスを考え、スペイン語の名前でそろえようとした結果。日本で一番有名かもしれない
トラ猫の名と相成った。大事なモノを取られないように、と言ったところでもう去勢しているという話。
自分もいささかヤクザな世界から足を洗い、お好み焼きでも焼こうかと。
正直に言うと、実はもともと他の子猫が欲しくて、その子と「ホセ」の二匹でお願いしようと思っていたのだ。
「アントニオ」は膀胱炎の治療中だということで、最初募集がかかっていなかった。ただ、やはり兄弟そろって
飼うのが道義だろう、と思いなおしたのと、丁度同時期に自分も泌尿器系で悩み、不思議な縁を感じたこと。
何といっても、その聡明な顔にやられてしまったこと。諸々の結果、めでたく兄弟で迎え入れることとなった。
今となって見れば、兄弟で飼って本当に良かったと思う。やんちゃでイケイケな「ホセ」に対して、
引っ込み思案でビビりの「アントニオ」という図式が最初キャリーケースから出るところから判明した。
基本はずっとそうなんだろうけど、「ホセ」はいっつも「アントニオ」についてまわり、まねばかりしている。
実はバカアニキ「ホセ」に対して、実はしっかり者の弟「アントニオ」というイメージで勝手に考えているが、
本当の兄弟関係は、わからん。「兄より優れた弟などおらぬ!!」とはホセ君の談でありますよ。
聞くところによると、彼らは、黒いゴミ袋に入れられ、ゴミのように捨てられているところを小学生が見つけ、
給食の残り物で育てられていたらしい。そこを保護主さんが引き取り、いったんは里親が見つかり、
幸せに暮らしていたそうだが、突然その里親さんがアレルギーになり、どうしても飼い続けられなくなり…
わずか三年の人生いや猫生にして、なんともいえぬ波乱万丈ぶりである。不思議な縁を大事にしつつ、
精一杯のことをして、彼らと楽しく暮らしてゆきたいものだ。
笑っちゃうくらい単純なんやけど、彼らがうちくると決まった瞬間から、「こいつらのために頑張らな」て
仕事に身が入ってきたんよ。まあ、何時まで続きますやら、やが。やれる範囲で頑張りまっさ。
しかし、家にいる時は仕事にならんのよなあ… 何時間でも見てられるわ…