対決・ムーラン vs 佐渡裕。

行幸する秦の始皇帝を見て、かの項羽
「彼、取って代るべし」と吐き捨てたのだとか。
一方、ライバルの劉邦は、「ああ、」と嘆息し
「大丈夫、まさに斯くの如くなるべし」と感心するばかりであったとか。
いわゆる「有名人」を目にした時、我々の胸にもこの二種類の感情が渦巻くもの。
いやはや。
失礼。打倒!佐渡裕!などと言っていながら。結果は「完敗」もいいとこでした。
すっかりやられてしまいました。やはりひとつの道を究めた人のオーラはすごいかった。
冒頭の話で言うと、今回ばかりはすっかり「劉邦」になってしまいましたとさ。
何故か「小さい人」という間違った印象を以前から抱いてしまっていたのであるが。
ああ、それはいつも遠くから見てたからだったのか。とにかく「大きい人」だった。
基本、気さくで暖かい人という印象だったのだが、音楽に対しては、やはり厳しかった。
むむ。これはとてつもないボスキャラであったことよ。有無を言わさぬ説得力があった。
「だめだめ、よくない!」と止められる。「もっと感動を込めて!」と求められる。
「いや俺はそう思わんのですけど」とひねくれる普段の自分は完全に抑えられてしまった。
また、「一万人が一万分の一じゃなくて、それぞれかけがえのない一となろう」だとか。
「第九は人間の賛歌だ」と熱く語られるのには、こっちも思わず目頭が熱くなってしまった。
男声合唱のマーチのとこでは、恒例の「肩組み」が出た。壇上からわざわざ降りてこられ、
男性陣の先頭の列に混じって、肩組んで、朗々と声を上げられた。殆どワセダワセダ状態。
私も先頭近くにいたので、この様子を至近距離で見ることができた。いかにも、微笑ましかった。
このへんの感じは、こんなとこ
ttp://10000-9.jp/2010/
に出てますのでまたご覧下さい。
筆者も醜態を晒しております。写真のうち超イケメソなのがそれです。(またか)