『南極料理人』。
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堺雅人さんを強烈に慕うヨメが観ているのに付き合う。
結構オレに似てるやろ、と。いけしゃあしゃあとぬかすとパンチが飛ぶ。
はいそうです。むしろ私は、きたろうさんに似てます。おい、きたろう(違)。
それはさておき、面白く鑑賞した。
要するに、ひょんなことから南極観測隊に加わることとなった料理人の物語である。
と、それは題名見たらわかるやろ、という話。
自分は子供の頃、南極観測隊になりたかったこともあるので(いろいろなりたかったのか)、
特に興味をひかれたが。南極に特に思い入れのない人にも楽しめると思う。
ただ、映画はこれといった事件も盛り上がりもないまま、淡々と、ほっこりと進んでいく。
究極の癒し系映画、と言っても過言ではない。映画にドラマ性を求める人には物足りないかも。
そういう人からは「結局何が言いたいのかわからない」という声も出てしまうかもしれない。
けどね。「何が言いたいのかわからない」というのが、一番イイタイコトなのかもよ。
一見何もない、何の起伏もない、閉塞した日常。南極という場はその究極の象徴なのだろう。
限られた環境の中でそこをどう、面白く過ごしてゆくか。それに必要なのは大きな夢や目標じゃない。
小さな工夫の集積がそれをはじめて可能にするんじゃ。とま、そんなつまらん話はおいとこう。
自分にとって好きな俳優が、いい味を出しているのも非常に嬉しかった。
堺雅人さんの料理の手際(名演技?)。
真面目キャラに違和感があるがその違和感がまたいい、生瀬勝久さん。
知り合いに似ているので観るたびに思い出してしまうのだが、それは別の話。
リーダー、きたろうさんの、ぐだぐだなリーダーっぷり。
豊原功補さんがまた、怪しさ満点の壊れっぷり。最高である。
そして何と言っても、この映画を彩っているのは、料理である。
おいしそうなのは、なんかこう、いかにもおいしそうなのだ。
逆においしそうじゃないのは、あくまでおいしそうじゃなく見える。たいしたものだ。
飯島奈美さんという、フードスタイリストの方が担当されているらしいが。
いろんな職業があって、どの道もプロフェッショナルな方がいるのねえ、と感動。
その「技」を見るだけでも価値がある映画と思います。
興味のある方は是非。
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<本日の言葉>
「なんでもない日、おめでとう」
飯島奈美さんの料理集『LIFE』より
LIFE なんでもない日、おめでとう!のごはん。 (ほぼ日ブックス #)
- 作者: 飯島奈美,糸井重里,ほぼ日刊イトイ新聞
- 出版社/メーカー: 東京糸井重里事務所
- 発売日: 2009/03/12
- メディア: 単行本
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おまけですが、以下はネタバレ感想です。
ご覧になりたい方は反転させてください。
(映画を観るつもりの方は、避けた方がよろしいかと。)
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「盛り上がりがない」とか上には書きましたが。そのわりには。
ラーメン欠乏症に苦しむ、きたろうさんのためにラーメンを作ってあげるシーン。
あそこで、ワタクシ、恥ずかしいことに泣いてしまいました。
なんやろう、共感?(笑) どこまでラーメン狂なんだワタクシ。