コミュニケーションスキル・ケーススタディ。

こどもの日にふさわしい話題など。
前にも書いたが、うちは全体的にみれば古い町並みの中にあるのだが、
うちの近辺何軒かだけは、比較的新しく開発された住宅が立ち並んでおる。
うちを除いては、どこのご家庭も今が子育て真っ盛り、という様相である。
うちの前の路地は、そのお子様たちの格好の遊び場となっており。
昼過ぎに私が出勤する時、その「難所」を突っ切って行かねばならない。
さあっと子供が引いていくその様子はあたかも、紅海を渡るモーゼの如く、だ。
しかしそこは大人である。「挨拶をしなさい」。「人の目をみて話しなさい」。
人の子とはいえ、子供は社会の子供。「こんにちは」と声をかけることにしている。
ある程度歳のいったおにいちゃんおねえちゃんたちは「こんにちは」と返してくれ。
それは素晴らしい交流ではある、が。そんな中、先だってのことである。
幼稚園前と思しき隣の男の子に、いつものように「こんにちは」とやったら。
「おっさーーーん、おっさーーーん」と言われた。その時はあまりのことにショックで。
「お、おお、すまんのう」と、なんで謝っているのかわからない応対をしてしまった。
自分に子供がいないのと、日頃「おっさん」とあまり交流がない生活をしているので、
いささか「甘え」があるのか。自分が「おっさん」であることをいまいち受容していない。
が、子供の目は正直というか、ともすると残酷である。がそれは別の話。
あるいは、彼の生活サイクルと、周りの「普通の」成人男性の生活サイクルを考慮すれば、
彼はお父さん以外の男性に、およそ珍獣のような感覚を抱くのかも。しかも白昼とくれば。
だがそれもまた別の話だ。
その後電車の中で打ちひしがれながらも、私は「おっさーーーん」に対してどう返せば
正しかったのか、次の局面が訪れればどうすればよいのか、反芻しつつ考えていた。
どうだろ。
1.「なんや『子どもー』」と同レベルに返す。
2.「『おっさん』じゃないでしょ『こんにちは』でしょ」と挨拶の重要性を説く。
3.「『おじさま』と言わんかいさ」と笑いに走る。
4.「『おっさん』じゃないでしょ『おにいさん』でしょ」とアラサー女的に。
5.「君も含め全ての男は『おっさん』になるんだ」と、時の流れの残酷を語る。
6.「どこまでが『おっさん』でどこからが『おっさん』でないのか明確に線は引けないので、
   全ての男は『おっさん』であると同時に『おっさん』でないともいえる」と屁理屈を。
7.「おおそうか」または「おおそうだ」
いやま、なんにしても、自分が「おっさん」じゃなく
「隣の○○さんとこの人」と思ってもらえるように、自分も行動しなきゃならないし、
彼も勉強しなければならない、と。ようわからん結論には達するが。
たぶん小心の私のことなので、なんだかんだ言っても結局また「すまん」になりそう。
あかん、これではいけない。子どもを尊重することは子どもに迎合することではない。むむ。
ま、そんなことを考えたこどもの日でした、と。強引にまとめ。