エイプリル・フール。

古代エジプト人のミイラに、心臓病の痕跡が見つかったらしい。
科学者達は16体のミイラを調査し、そのうち9体に動脈硬化のあとが
見られたという。ある医師は、心臓病に関しては、食生活や喫煙などの
現在考えられているリスク要因以外の要因にも、目を向けるべきだと述べている。
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オーストラリアでは、温室効果ガスの16%が農業由来のものである。
その中で、深刻な発生源となっているのは、「羊のげっぷ」である。
オーストラリアの科学者達は、げっぷの少ない羊の繁殖を望み、
動物のげっぷの頻度に関係する遺伝子の特定を急いでいる。
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こういうの、いかにもエイプリル・フールらしいニュースと思われるが、
実はこれらは、本当のニュースであるとか。嘘と誠の線引きはほんと難しい。
嘘みたいな誠と、誠のような嘘が満ち溢れる現代社会では、なおさら。
と、真面目に上段から構えるのも、無粋というものだろう、と考え直し。
エイプリルフールとは直接関係ないが、嘘というといつも思い出すのが、
中島らも氏の新聞コラム『明るい悩み相談室』にあった「じゃが味噌事件」だ。
「祖母からじゃがいもに味噌をつけて食べると死ぬと聞いたが本当か」
という悩み相談に対し、氏は「本当です。じゃがいもに味噌をつけて食べた人は
誰でも死にます」と答えたのだとか。するとそれを掲載した新聞社に対し、
「自分は食べてしまったが大丈夫か」という問い合わせが殺到したらしい。
それでそれこそ中島氏本人が、休筆を考えるほど悩んでしまったらしい、という話。
何かこの話を聞くと、日本にエイプリルフールが定着しないのも頷けるなあ、と。
自分も読んだが、「サイン」は出まくりなんであるよ。少なくとも自分が読む限りはね。
世の中意外と「す」な人が多いんやなあ、という慨嘆がひとつ。ある意味怖いね。
「誰でも死にます」。これ実は、嘘じゃないよね。それを受け入れていない人の多さ。
まそれは自分も含めてのことだが。一見しょうもないコラムだが、非常に奥が深い。
許される嘘があるとすれば、こういう、余裕と知性と学びのある嘘かもしれない。
余裕のない嘘を他人や自分につきまくってた者としては、見習わねばならん点である。
む。やっぱ無粋に書き散らしてしまった。
ま、四月一日に何書いても説得力はないわけだが。
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<本日の言葉>
「自分に嘘はつけません」


これは、中学校の恩師(「おおそうか」の先生、て誰だそれ)の言葉。
今も心に突き刺さっている。その言葉の真実は身をもって体験した。
関係ないが、「おおそうか」の先生が「おおそうか」を覚えてなかったのがショックだった。
て、何の話だか。