『きのう何食べた?』。

きのう何食べた? 3 (モーニング KC)

きのう何食べた? 3 (モーニング KC)

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ヨメが何やらどんと大人買いしてきたのを、盗み読みするうち。
どっぷりハマってしまい、すっかり触発されてしまった。
といって、ヨメに別れを告げ(或いは別れずそのまま黙って)
新たな愛の地平に旅立ったわけではないので念のため。
しかし自分で言うのもなんだが、素質は十二分にある気がする。
思想や人生観には近しいものを感じるし、事実、若い頃は
そうではないかと噂されたこともある。ただ、容姿という面で、
いわゆるモテ系への道は遠く険しい。お笑い系ならアリだ。
と、何の話だかワケわからん人は、とにかく読んでくだされ。
触発されたのは、延々繰り返される、料理シーンに、である。
ありがちな男脳女脳論の中に、男は「カセットテープ脳」で、
女は「CD脳」である(やや古)、というのがあった記憶があるが。
私は本当に「カセット脳」の典型というか。料理をするとしても、
ひとつひとつ順番に積み上げて作ってしまっている感があった。
(その点では、なんだかんだ言っても、私は男なのかも、と)
主人公の手順は、料理慣れた人には当たり前かもしれないが、
最終形から逆算して、様々な手順を同時並行にこなす、というもの。
しかもその手順は、機に臨んでうまく微調整されつつ行われてゆく。
特に、当作品では、主人公の思考を全部記してくれているので、
そうか、そう考えながらやるのか、と大いに参考になった。
ヨメがやってるのを見てても、頭の中まではわからんからねえ。
主人公になりきり(容姿まではなりきれないが)、瞬時に平行し
計算調整しながら手順をすすめ、それがバシッとはまった時の快感。
それが毎日の楽しみとなりつつある。ま、まだまだ青二才、だが。
買い物から計算してやる、というのも全然であるし。
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作品は、延々たるマンネリに、少し波風が立つくらい、て感じで。
筋書き的にはほとんど盛り上がりやら落ち込みやらを見せないが。
これが案外幸せの理想形なのかもしれない。
青い鳥は、実は家の中にいた、てか。
しかし、これがなかなか、実現するのが難しい昨今である。
作品全体を流れる、ほっこりとした空気感が、現代の救いだ。
また、あまり書くとネタバレになるので詳細は控えるが。
あー、悩んでいるのは自分だけじゃないんだー、という状況が
諸所にあり。それにも自分的に救われた思いがした。
いやむしろ、そうやって悩めること自体、実は幸せなことなのかも。
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<本日の言葉>
「すべての幸福な家庭は互いに似ている。
 不幸な家庭はそれぞれの仕方で不幸である。」 トルストイ
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と、いつもはこれで終わりなんですが、今日はオマケで。
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<ムーランの『きのう何食べた?@修行中』>
きゅうりに正拳突きをかまし叩き割る。手で一口大にちぎり、形を整える…
出しすぎて取っておいた柚子胡椒をきゅうりにまぶし、なじませておく…
鳥の甘酢風味空揚げ(冷凍)を取り出し、レンジに入れスタートさせる…
フライパンを熱し、台所の平らな面で卵を割り(←学習)、シラスと混ぜる…
同時に、小鍋に湯を沸かし、塩を少々入れておく(砂糖と間違えそうになる)…
卵をフライパンに流し、表が2割方固まったら、くるくる巻きはじめる…
(ピーピー)このあたりで、鳥空揚げができるが、無視して冷ましておく…
卵が巻き終わったら、弱火にしてさらに加熱(半熟好きだが、弁当なので)…
ピーマンの種をとり、実を刻む。沸いた湯に入れ、手早くざるに取る(あちっ)…
ピーラーでサツマイモの皮を剥く。皮を捨てた後さらにピーラーを使って…
サツマイモの実をカンナクズ状にする。このあたりで卵焼きを皿に取る…
フライパンをそのまま洗わずに(おい)、カンナクズ状イモをどさっと入れる…
今日は四角気分なので、イモくずを四角形に整え、塩をふり、火を強める…
フライ返しでイモをぎゅうぎゅう押し、板状にする。両面をこんがり焼く…
冷めた鳥空揚げを弁当箱の端へ。その周りをピーマンでガード、さらに隣に卵焼き…
反対側の端に、ラップでくるんだきゅうりを配置。残りの空間がイモ予定地だが…
少し空間が余りそうだ… どうしようか… 人参の糠漬けで茶を濁すか…
しかし今日は塩分の取りすぎか… キャベツでも… いやここは彩り重視でやはり…
片付けながら悩んでいるうちに、イモが冷める。イモと人参を詰め完成!やた!!
いかんいかん、急がないと仕事に…

[きのうの晩のメニュー:「1110男子弁当」]
(たたききゅうりの柚子胡椒風味、鳥の甘酢風味空揚げ(冷凍)、卵焼きシラス入り、
 ピーマンの甘酢風味和え(結果論)、ハッシュドスイートポテトモドキ(注)、
 人参の糠漬け)
あれ?ご飯は?、ですか。
うちの職場はおにぎりが支給されるのです。変わっていますか?
ぼ、ぼくは、お、おにぎりが好きなんだな。(大して好きではない。文句は言えんが)
(注)ハッシュドスイートポテトモドキは、『専業主夫ツレのプチベジ・クッキング』
   という本を参考にしています。