初体験ひとりハイク/「反射板」の心。


山頂に聳える反射板。

反射板からの展望。わが町。
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これは先週の月曜の話になるが。一週間書きそびれた。
ヨメのいない休日でかつ、高校野球も終わってしまい。
過ごし方に迷っていた無趣味の筆者は、ふと思いたち。
バックパックを背にガイドブックを片手に、単独登山を敢行。
といってわが町付近の山なんではあるが。なかなかどうして険しい。
ヨメとのハイクでよく、すれ違う人に「おひとりさま」がいるな、
とは気づいていた。今回はその仲間入りをしたわけだ。
まずは最寄り駅の百貨店で、昼食を物色。これがまずの楽しみだ。
平日のデパートでリュック背負って弁当買う男、てのもなんだが。
で登ったわけだが。正直ひとりは面白いと同時に難しかった。
自己との、また自然との対話においては、普段考えないようなことを考え、
普段見ないようなものを見た。また「いるべき相手がそこにいない」
ことの認識。またそれが相手のことを知ることにも繋がったと思う。
反面、ともかくひとりでは、ペース、状況判断とも無茶になりがちで。
ガンガンいこうぜ」「ええーい行ってしまえ」と調子に乗った前半。
そのツケがたまり後半にきて、やばいぐらい体力消耗に陥った。
こんな近い山で遭難したらどうすんねん… その一念でなんとか戻った。
ともかく、普段のハイクで(そして普段の生活でも)いかにヨメが
バランスをとってくれていたのかが重々わかった。次回の教訓としたい。
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今回目指した山の頂には、「反射板」というものが建っている。
HK電鉄の所有で、電車無線の関係で設置されたものらしい。
以前山を訪れた時この反射板のことをはじめて知った。そして、
全然知らなかったのであるが、それ以来自宅付近からその山を見上げると、
反射板が見えることに気がついた。すっかり反射板ファンになった。
某所で「自画像」に選んでしまっているほどである。
反射板のように生きたい、とさえ思って尊敬している。
その心は、「何でもはねかえすぞー」。ではなくって。
誰にも見られていないが、みんなを見ている。
誰にも知られていないが、自分の仕事をしている。そこである。
反射板を自らの目標とし、また反射板のように生きている人に
目を向ける者になりたい、と。そう思うわけである。
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今週の休日はとりあえずパソコンなどいじって過ごしているが。
ヨメがN古屋に集中講義に行ってしまい。またしばしの独身生活。
いささか気分が高揚するも。気を引き締める。
人は見ていなくても、反射板さんは見ておられるわけですよ。
いやはや、高揚してるんは、最初の二日くらいなんよな。実は。