懐かしくもおぞましい。




(1)まったりとガラガラ。その中で熱く固まる黒装束軍団。
(2)さすがにライスタはマシな入り。その上にたなびく暗雲。
(3)負けたぜベイベー。喜ぶロッテサポーターをバックに記念撮影。
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というわけで(どういうわけですか)、行ってきた。
て、この始まり方多いな。
先日の雷雨中止で、突然の振替日程。チケットに余裕があると噂を聞き。
「たまたま」今週からシフトもかわったため。パクついてしまった。
周囲には「火曜定休になった途端これだわ」と失笑を買っていることだろうが。
本人的には、さほどの熱でもない。まあ、せっかくだから、くらいのスタンスだ。
て誰に何を言い訳してんだか。
久しぶりのプロ野球での甲子園行き。懐かしくもおぞましい光景に出迎えられた。
おおー、このガラガラさ。このまったりした雰囲気。この倦怠感。これぞ昔の甲子園。
また、懐かしの「白帽子」が強烈なスパイスとして働いている気がする。
「日本一のユニフォーム」というが、私の中ではあれは暗黒時代の象徴である。
インフルエンザ禍の影響というより、やはり阪神の現況がこの状況を招いたのだろう。
シーズンが始まる前に買った前売りなら、もったいないから行こうか、という人もいよう。
ただ、わざわざ新たに買ってまで行く、という人はあまりいなくなってしまっているらしい。
これはやばいぞ。そこは熱しやすく冷めやすい関西人。このままでは来期の前売りは売れんぞ。
そのうちガラガラがデフォルトになるぞ。直接行って、並ぶことなくチケットが買える状態に。
それはオタク的には嬉しいことなんかもしれないが、阪急資本が入っている今、悠長は許されぬ。
見切り早いからなあ。阪急球団や宝塚ファミリーランドと同じ道を歩まねばよいが…
関西と言うと、ラテン人とも比され、情に厚く楽天的ノリだというイメージで語られることが多いが。
そうは思えないことも。結局、今の自分が状態がよかったらええ、的な究極の個人主義なのだろう。
レフトスタンドで球場を揺るがす応援を繰り広げているロッテファンを見ながら、そう考えた。
一糸まとわず、もとい一糸乱れず手を左右にふる。「オレたちは叫ぶー 福浦ー打てー」の大音声。
この「オレたち」て概念は、関西人には絶対ないなあ、「俺の」はあっても。む、話がヨレてきた。
ともかく熱には乗るが、長期的ビジョンはない。ストーリー共有でなく個人の刹那主義の集合。
それが客足にも球団経営にも現れているようで。そんなチームの戦術はやはりグダグダとなる。
とりあえず一回に一番赤星が出て、二番関本がバントの構えをした瞬間。「江川な人」(?)
ではないが、私はそこで負けを確信した。いやそれは言い過ぎかもしれないが。それほど萎えた。
ランナーを出しながらも要所を締め、尻上がりに調子を上げる阿部健太を4回でスッパリ変える。
アクシデントがあったのか、というくらい意外だった。そうとも考えねば意図がわからなかった。
あくまで勝負にこだわったのか。1点をどうしても取りに行ったのか。にしては出した代打が清水とは。
どうしてもバントをさせたいなら、他の人選もあったのではないだろうか。また、何の脈絡もない
代打今岡。前に座っていた婦女子は「イマオカさ〜〜ん」と叫んでいたが。「顔見世」なのか。
こういう何も失うものがない打席こそ、大和とかそれこそ清水とかを慣れさせる価値があったのでは。
好投アッチソンをすっぱり変えるわりには、苦しむウイリアムスにはじっと我慢の子。
7回8回9回での役割分担を固定する、という意図だろうか。打順の件といいどうにも杓子定規だ。
かと思えば、狩野のあの落球の場面では、間をとることもせず傍観。「あーおとしたなー」と
ファンのオッサンと同じ目線で見てる場合とちゃうで。勝負にこだわるなら、こいうところをもう少し…
はあはあ、すみません。鬱憤を垂れ流してはいかんと思いつつ、つい。失礼いたしました。
暗黒時代を再三引き合いに出して恐縮だが、暗黒時代はそれはそれで楽しかったのは、
貧乏でも若い、未来がある、そこに救いがあったからだ。今は、オッサンばかりで未来もない、
しかし金はめっさもらっているときているので。つくづく、なんでこんなチーム応援してるんやろ、と思う。
ロッテファンええなー。負けてもストレス発散になるんやろなー。好感持てるいい選手も多いしなー。
堀幸一渋いしなー。ファンの気質もええしなー。なんかの間違いで千葉に縁ができたらそっち行っても…
と悪魔のささやきが聞こえるも、ぶるぶるっ。いかんいかん。横に振る首に力が入ってしまう。
こうなったのも何かの運命。ならばその運命と共にどこまでも付き合うまで。
てなんでこんなに無理せないかんのか。たかが野球に。されど…
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<本日の言葉>
「Wealth is something that is wrong if the other person has it.」


「2億5千万もらってるくせに…」「お前それでも4億か…」と後方で金の話ばかりしている
オッサンがいたが。むかついたが納得できる部分もあった。複雑。


「There is one thing that money can't buy. Poverty.」