飛騨珍道中4(最終回)「失せ物出ず?/宿題」。






(1)「足長」。見よこのIKKOさんばりの美脚。
(2)「手長」。あすこにボールを入れると景品がもらえます(嘘)。
(3)現場付近。
(4)あけましておめでとうございます。
(5)「高山ラーメン
*****
高山に戻ってきた。この変則旅程は、白川郷の宿が30日の一泊しかとれなかった
ことに起因する。一泊だけなのは残念だったが、ま高山も堪能できたし、いい風にとろう。
晦日の夕食は、ホテルの「飛騨牛づくしコース」であった。もういいだけ食ってたのだが、
肉は別腹。すっとお腹におさまる。そして前書いたがこの牛はあとで化けて出ることに。
シメの年越しソバを部屋で頂き、紅白を見ながら、年越しの夜は更けてゆく。
新年は花火で幕をあけた。ホテルの窓から雄大な眺めを楽しんだ。ガウン姿にグラス片手に。
というのは嘘で、本当は、よれよれに着崩れた浴衣姿に、缶ビール片手に、であった。
新年はどんな年になりますやら。
明くる朝は、観光の続き。初詣も兼ねた。
年末から降り続いた雪は、堅く締まり、アイスバーン気味に路面を覆っていた。
「ここであれ使わんで、いつ使うねん」と私はせかした。前々から旅行にそなえ、靴につける
「雪面滑り止めバンド」を用意していた。旅行に常にキャンピングナイフを持ち運ぶなど、
道具に異様に執着を示す私である。使ってみたくて仕方なかったのだが。白川郷新雪で。
その必要がなかった。今日は最終日。今こそ秘密兵器のベールが剥がされる時である。
早速装着のうえ、わざわざ氷を選んで歩くムであった。嬉しがりかお前。
ところが、やはりそこは素人。日枝(ひえ)神社の坂道に何度も足をとられる。
一度はバンドが氷に食い込んだまま後に残ってしまった。「ははは、相変わらずドジねえ」と
笑うヨメ。しかし「あら、ないわ、バンド」 なんとヨメ。秘密兵器を一瞬で紛失。
意気消沈の中、神社でおみくじを引く。真っ先に「失せ物」を見たのは言うまでもない。
「出るが遅し」てほんまかいな。まだ出た様子はないがね(笑)。
*****
今回の高山行には、最後にして最大の重大なミッションがあった(私にとっては)。
有名な「高山ラーメン」を食すことである。なんせ高山は、年越しソバに中華ソバを
食べるほどの土地だと聞く。(ホテルの年越しソバは、日本ソバで残念。)
中華ソバとラーメンは同じか?というのは別の面白い議論だが。それはおいといて。
しかし計画に甘さがあった。反省することしきりである。
やはりラ党(は?)としては、他に何をおいても、ラーメンに命をかけるべきであった。
「うまいものはあとにとっておく」やらしい性格が、裏目に作用したのかもしれない。
そこは元旦である。目をつけていた有名店が軒並み閉店。むむう、悔しい限り。
なんとか一軒あいている店をみつけて、それらしきものにありつく。しかしこの店。
「メニューが少ない/店が、特に厨房が感じいい/麺ゆでの湯をこまめに変える」
という「ラーメン三原則」に全て反していたので、私にとっては微妙だった(あなた何様)
しかも数多いメニューの中に、出たよ「高山ラーメン」。悔しいかなこれを頼んでしまったが。
香川県高松のうどん屋のメニューに「さぬきうどん」は絶対ないであろう。
広島のお好み焼き屋に、「広島風お好み焼き」とは絶対書いてない筈である。
しかし、食べてみると、結構食えた気がする。フォローになってるんかわからんが。
そして思った。これだけの悪条件でこれだけなんだから、好条件の店はどれだけうまいのか。
また、ラ熱に火がついてしまった。大きな宿題ができた。
絶対また、ここ高山に来なければならない。
その時は是非リベンジだ。
*****
(完)
て、結局ラーメンで終わりなのかい。