最後のフロンティア。

オバマ大統領の歴史的となるであろう就任演説まで、あと数時間となった。
名演説家で知られる彼が、いかなる名言を残すか。またその言葉をいかに行動にうつすか。
着目している。彼こそ新しいアメリカの象徴であり、それは幸か不幸か、世界の象徴をも意味する。
奇しくも30年前。人類は月に降り立った。「人類を月に送る」それぞ当時の若き指導者が
我々に与えた共通目標であり、夢であった。我々はその夢に向かい上昇し続け、夢を叶えた。
その後も人類は目覚ましい進歩を遂げつつ、いろんなものを得、またいろんなものを失ってきた。
そして今回。若き指導者は様々なビジョンをぶちあげるであろうが、その中に、
「人類を火星に送る」が含まれているんではないか、と予想しているが。果たして。
この経済情勢の厳しい昨今、「火星に行って何のメリットがある」という声もあろうが。
なかなか夢の持てない昨今、そういう途方もない馬鹿馬鹿しい夢があってもいいのではなかろうか。
「馬鹿になれ、夢を持て」、と、かのアントニオ猪木も言っている(は?)
しかし改めて考えると。月探査と火星探査。それぞれ時代を象徴していて非常に興味深い。
月まではかかっても数日である。要するに「我慢して上がってゆけばよい」だけであった。
必要なのは、果てしなき向上心と、リスクを顧みない勇気であった。そして「上がるための技術」だった。
他方、火星までは数年単位の時間がかかる。数日でも大概な緊迫と孤独には、最も優秀なヒトですら、
到底耐えられるものではない。究極の目標は持ちつつも、いかにヘルスケアとメンタルケアを図りつつ、
抜くところは抜きながらそれに向かってゆくのか。或いは数年のうちには様々な状況変化があろうし、
乗組員同士の人間関係も様々な局面を迎えよう。危機管理とコミュニケーションも重要な要素となる。
また技術面で難しいのは、飛行自体の問題よりむしろ、食料と燃料、そしてゴミの問題であると聞く。
理想は完全自給自足、完全クリーン化であろう。そのための技術開発ももちろんだが、やはり
完全化は難しいであろうから、どの部分までは取り入れ、どの部分まで諦めるのか、という決断…
そう。現在地球全体が抱えている問題の殆どをコンパクトにして持っていく、という感じなのだ。
唯一無いのが経済問題だが、それは打ち上げるまでに嫌というほど絡んでくることであろう。
確かに夢想かもしれない。しかしやってみる価値はあると思う。全人類の頭脳と知識をぶつけても
なお立ちはだかるこの壁。この壁が乗り越えられた時、人類は新しい局面を迎えるのではないか。
月に行って何かあったか?と言う向きもあろうが、ロケット技術と通信技術の飛躍的な進歩は、
やはり月を目指さずしてはありえなかったことであろう。それ無しでは現在の携帯もパソコンもない。
上にも述べたように、環境や食料はもとより、健康や福祉、娯楽、経営、経済、そして何より、
人と人との関わり方において、火星を目指す上で人類は必ず向上する。必ずや好影響があると確信する。
人類全体で火星を目指すのだ! そうなったら私は何しょうか。
とりあえず「飛行神社」にお参りにでもいくべか(笑)
ま、それは冗談として。前テレビで見たのだが、実は、「小グループを閉鎖空間で長期間生活させる」
というシミュレーション研究は既に始まっているんだとか。特に、男女の比率はどうしたらいいか、
という点に関し、面白い結果が出たんだとか。やはり最適なのは「男女混合グループ」である、と。
男ばかりのグループではすぐ「功名争い」が起こり単独行動が増えてしまうんだとか。なるほど、納得。
女ばかりのグループは、コミュニケーションでは軍配が上がるが、危機管理ということになるとからきし。
男と女がお互いの欠点を補いつつ協力し合える形がベスト、と締めくくられていたが。至言である。
まそれはわかるんだけど。じゃあどう協力したらええねん、というのが非常に難しく。
男と女と、互いをよく知り互いに理解を深め合う。日々、研究である。そんな研究なら楽しいやな(笑)
それが火星探査に貢献するとあらば、それも頑張ってみる価値があるかいのう。
火星はMars、Marsは「戦いの神」である。
戦いの神に守られつつ、明るい将来に向かうのか。
或いはそれこそ「戦い」に向かってしまうのか。
それは我々次第である。
宇宙、それは最後のフロンティア。

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<本日の言葉>

「かせぇ、金貸せえ」     『21エモン』より


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すいません。これくらいしか思い浮かばんかった。恐縮。
しかし、一番の壁は、やはり金銭面なんだろなあ。冗談でなく。