シュレディンガーの虎猫。

オーストリアの物理学者E・シュレディンガーが発表した、量子力学の問題点を突く思考実験(嘘)。
箱の中にのどの渇いた虎猫を閉じ込め、乳酸菌飲料の瓶を置く。ついで鯉、タツノオトシゴ、ヒトデ等
の入った水槽も用意する。虎猫は乳酸菌飲料を無事飲み、或いは水槽内の生物を無事捕食したか、
或いは乳酸菌飲料にアタるか、鯉、タツノオトシゴ、ヒトデ等の捕獲の失敗により水槽内で溺死したか。
いずれにせよ、生きているか死んでいるかのどちらかであるが、観測者がまだその生死を知らない
「覗き」の前の状態では、量子学的には、生状態と死状態の重ね合わせの状態にあるはずである。
それが「覗き」によって、初めて生か死かが決まるわけである。すなわち、「覗き」なる恣意的な
行為が、虎猫の生死を決めてしまう、と結論付けられるわけである。んなあほな。
大きい人が箱ごとどこかへ捨てに行く、というオチもありうるわけだが(笑)(いや笑えんよ)
つうか、シュレディンガーはグライシンガーを髣髴とさせて、どうもいかん。む。むかむか。
火・日以外は仕事でもともと観戦できないのもあるが、関心持ってると負けるから、リアルタイムで
結果を気にすると負けるから、と、普段は冷淡なふりをしている。淡々と仕事を済ませ、残務も整理し、
さあ、帰ろう、という前に、トイレに行って手を洗って、そしてオフィスの隅に座って居住まいを正し
むむむ!天にまします我らの神よ!はらいたまえきよめたまえ!ええい、どん!とケータイを見る。
先日の土曜は、23時前であった。ヨメからのメール着信があり「おーー」と思い、早鐘のように鳴る心臓を
抑えながらメールを開くと、「新井!!!!」とだけ書いてある。「おおおおおおおーーーー」
しかし何のことかさっぱりわからんぞーーー 新井がどうしてどうなった、ああー気になるーーー
で、ああいうことだったんですな。とほ。こういう時は、疲れ倍増ですわ。とぼとぼ終電で帰る。
やっぱ、俺が結果見たからかなあ、明日は朝刊まで我慢しようかなあ、いやそれはできんなあ。悶々。
明日の火曜日は、久しぶりにナマ観戦なのだが。チケット買った時は消化試合と思っていたのに。
ああこんなことになっていようとは。しかし俺が行っていいものか。俺が行くことで「負のオーラ」を
虎猫に与えることになりはしないか。悩む。しかし悩む以前に、同行の雨女のおかげで、雨天中止、
というオチになりそうなのだが。残念ではあるが、それはそれでいいことなのかもしれない。
ま、ごちゃごちゃ書いたが、要するに、まああれだ。
何もせず静かに見守るのも、いや見ないようにするのもまた応援、ってこった。
阪神ファンになると哲学的になって、どうもいかん。ややこしい。