おかしな制度/世直し一揆。

オリンピック出場をかけた東京国際女子マラソン
高橋ジャイ子、有森龍子、渋井虎子。
三人の果てしなきデッドヒートとなった。
自力に勝る高橋ジャイ子はスタートから快調に飛ばす。
しかし危惧されていた如く失速。30km過ぎには、
レース巧者のベテラン、有森龍子が追いつき、
背後にぴたりとつく。一方スタート直後は出遅れていた
渋井虎子。若さの勢いで遅れを取り戻し、強烈に追い上げ。
ついに40km地点で、高橋ジャイ子・有森龍子、両者をとらえる。
かくて高橋、有森、渋井、三者もつれあったまま、
大歓声の国立競技場へと戻ってくる。まずは渋井が仕掛ける。
観衆の歓声と悲鳴が交錯する。先頭は渋井、あとトラック一周。
このままゴールテープを切れるか。いや、有森、有森だ、
有森リード、有森リード、渋井虎子は力尽きたか、渋井脱落、
有森龍子か、いや、大外からやはりきた高橋、高橋、高橋先頭。
高橋ジャイ子、ついに先頭に立ちました、ゴールテープが見えてきた。
両手を挙げて笑顔の高橋、優勝はもう間違いない!!!
高橋ジャイ子、オリンピックまで、あと30m、20m、、、、、
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はいはいこちら大会本部で〜す。ちょっと待ってくださ〜い。
このあとすぐ100m競争をして、それに勝った人がオリンピックですよ〜。
1位の高橋さんは、1位だから少し有利なようにしてあげます。
75m地点で待っててくださいね。はいここで静かに待ってて。
2位の有森さんは、渋井さんがゴールしたら一緒にスタートですよ。
あ、渋井さん、そんなとこで歩いてないで早くゴールしてください。
御疲れのところ申し訳ありませんが、宜しくお願いします。
スポンサーさんのたってのご希望ですから。何卒。
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どう考えてもおかしいやろ、こんなの。
クライマックスシリーズに向けて、モチベーションの持って行き方が
わからんかったが、今わかったぞ。ここは、世直し一揆といこう。
輝く我が名ぞ阪神タイガース。今年はひたすら悪役に徹し、
空気を読まずにどんどん勝ち抜いて欲しい。そうすれば
このアホな制度がなくなる。巨人が優勝する(たぶん)今年ならば、
世論を動かす効果は絶大だろう。3位が日本一ですよ。はは、そんな馬鹿な。
高校野球にも「敗者復活戦」があったんだけど、一回負けたチームが
優勝しちまったので(愛知一中)、その制度は廃止されたの。
その再現といきましょうや。
はあ、しかしそれだけの力量があるかどうかは、はなはだ疑問だ。
ソフバンさんに任せるか。いや、それじゃ制度に泣かされたチームが、
制度に救われた、めでたしめでたし、で終わってしまうかな。