Moulinボヤキ節。

人生幸朗師匠風に。
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「まあ、皆さん聞いてくださいよ。
 バラエティやら情報番組見とったら、画面の隅に小窓が出とって、
 そこからゲストの顔かなんかしらんが、ちらちら見えるやろ。」
「まあ、最近ではよう見ますわな」
「あれはいったいなんやねん。ちらちら、ちらちら、鬱陶しいいうねん。
 そんな小さいとこに隠れてんと前出て来い。客に失礼ちがうか?」
「わかったからそんな汚い顔、前ださなさんな」
「そや、顔や。なんで見たない芸能人やらの顔、見さされなあかんねん。
 声を大にして言いたい。ワシはお前の顔なんか見たないんじゃ。
 なんでそないなことなってんねん。責任者でてこい」
「夜に大きな声出しなさんな、近所迷惑や」
「大体あれは何のためにあるんや。VTR流している間芸能人を遊ばせんためか。
 鬱陶しい顔出すくらいやったら、裏でタバコ吸ってろ、いうねん。
 あるいは、○○も一緒に見てます〜、あなたと共感します〜、てか?
 アホンダラ、ワシは○○なんかと一緒に見たないんじゃ。共感だあ?
 なんで話したこともないヤツと共感できるねん。ふざけるな」
「あたいも、あんたと一緒に見たないわ。うるそうてかなわんわ」
「母ちゃん堪忍、でも気になって夜も寝られへんのや」
「そないゆうて、あんた、昨日もイビキかいてグースカ寝てはったで」
「寝とった。寝とったが。そう見えて、夢の小窓から覗いとったんや」
「そういや、あんたの下のパジャマの小窓があいとったわ」
「もおええわ」
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