反骨精神。

アメリカ―非道の大陸

アメリカ―非道の大陸

ボスに無理矢理いやもとい、ありがたくお貸しいただき。
読んでいるわけなんだが。内容は面白いのだが、どうにも我慢ならないことが。
*****
・あなたは見た。十ドル札を受け取って、切符と思われる紙切れを渡してくれる
 青年の手のひらの甲の色は、手のひらの色よりずっと濃い。
・カウンターで、あなたは口の中にたっぷりとつばきを湧かせて、
 チーズ・ハンバーガーという言葉を注文した。
・「パレスチナってネーションでしょうか」とあなたは尋ねた。
*****
主人公を二人称にするのは、あざとい。こういう箇所を目にする度に、
バカヤロウ、見るかどうかは俺が決める。勝手に人の視線を動かすな。
俺はチーズバーガーは嫌だ。フィレオフィッシュを食わせろ、とか。
あほか。俺はそんなこと聞かない。そもそも面倒くさいから隣の人に話しかけない。
と、自我との強烈な軋轢に潰されそうになる。
この筆者、これを狙ってやっているならば、ますますあざとい。
あんたが非道だよ、と言ったら言い過ぎか。
知らずにやっているならば、よっぽど素直な読者を想定しているのか。
根がひねくれているムにとっては、まさに一行一行が苦痛である。
この苦痛から逃れるためには、本を閉じるしかない。で、挫折寸前。
自分の内なる反骨精神を、心底恨むものである。でも読まねば。。。
え? その反骨をボスに示せ、ですか。むむぅ。それは。