シーズン開幕。

野球もそうだが。今回は珍しくそんな話でなく(いつもが多杉)
春といえば,私にとっては山シーズンの開幕も意味する。
先日,北摂は剣尾山から行者山に降りてくるコースを歩いて来た。
新緑にはまだ早く,山頂付近では風花さえ舞う状況で,正直,寒かった。
が,木々の芽吹きは確かに目に感じられた。確かに春は来ている。
剣尾山はさすが,北摂随一の名峰と呼ばれるだけのことはあり,
山頂からの眺めは素晴らしく。能勢の田園風景はもちろんのこと,
かの有名な(何処で)「るり渓」をも一望することが出来た。
行者山は,その名のとおり,行者が修練を積む山であった(或は今も)
らしく,途方もなく険阻な岩場に,様々なアトラクション(?)が
しつらえてあった。実は私が小学生であった頃,この山の麓でキャンプを
張ったことがあるのだが,「この山には何かある」と当時幼心に感じた
ことを思い出す。特に,夜の山影は尋常でなくおっかなく。思わず
オシッコちびりそうになってしまったものだ。当時はその山の名も,
行場の存在も知らなかったが,今にして納得させられたことであるよ。
さてその行場であるが。高所恐怖症の私にはかなり死ぬ思いであった。
ひょいひょいと岩場を飛び越えていくヨメを横目に,ザ・屁っ放り腰
とでも言うべき有様で。「ドリフのコントの,高木ブーの忍者」とまで
言われたい放題。そんな恐怖の極限にあったムではあったが,
死の淵にあってなお,「胎内巡り」「蟻の門渡り」という行場の名称に
微妙に反応してしまったり(何故)。いやいや。男ムーランここにあり。
まさに「ムーラン死すとも変態は死せず」と言ったところか。
え,転落して死んだ方がよかったですか。