死んだふり作戦。

1973年のパリーグ。当時のパは前期後期制で、前期と後期の覇者が
最後にプレーオフを戦い、王者を決定する方式であった。
このシーズン、前期優勝した南海は、後期に全く阪急に歯が立たず、
実に12敗1分と一方的に負け続けた。そして後期は阪急の後塵を拝す。
ただ、負けるたびに会見で、知将・野村は「死んだふり…」と
不気味なひとことを繰り返していた。
果たして、プレーオフでは、見違えるような闘いを見せた南海が、
大投手・山田を打ち砕き優勝。世に言う「死んだふり作戦」である。
これやろ?
な、そうなんやろ? なんか秘策があるんやろ?
なんかとてつもない必殺技がこれからでてくるんやろ?
勝負はまだまだやもんな。これからやもんな。それに違いない。
そう考えれば安心だ。がっはっは。
て。
はあ。てんぱりまくった指揮官を見てると、とてもそうは思えないのだが。
まあ、覚悟はできた(前から諦めていたのでは?)。
まな板の上には既にあがってるな。あとはとどめを刺されるのみ。
てゆうか、もたもたせずに一思いにやってくれ。なんぼ引っ張るのか。
もひとつ、以前ならペナント終了、でもう来期へと切り替えられたが、
今は、もう一度死に体に鞭打って生き恥をさらさなけらばならない。
まさに地獄である。もうほんま、いい加減にしてほしい。
しかし、どこかにまだ奇跡を信じている自分がいる。
そらそうよ。そういうことよ。おお、もう…
ちなみに同じ1973年のセリーグは、阪神巨人最終戦、勝った方が優勝、
という大一番で我が阪神は惨敗したことを付け加えておく。
しかし、言えるのは。
そんな阪神がやはり私は好きなんだ、ということだ。
好きになってしまったのは仕方ない、これは運命である。
ならその運命には従わねばならない。