道祖神のまねきにあひて1。

何故、敦賀にしたのか。理由は話せば長くなる。
親戚に易に詳しい人がいて、その人によると、私は今年は引っ越したら
いかん年だったらしい。(ヨメはいい年である。なんか変な言い方だが)
ただ、45日以内に一泊他所で泊まれと。なら引っ越したことにならんよと。
そんな小手先のごまかしが効くものかと半信半疑ながら。ま、一人旅もよい。
せっかくだから(またかよ)、と旅立ちを思い立つ。さらに易によると
私の恵方は(私は寿司かい)北東だそうな。北東というのは北東の線を
中心に北・東それぞれ15度の範囲内で、、と。現代的なんかそうでないのか
わかんないが。とりあえず斜め半分に折った紙と、斜め三分の一に折った紙、
そして地図を合わせて検証。と、ど真ん中に、惹かれる地名が来た。
敦賀、つるが。あつが、でなくてつるが。なんとも不思議な地名。
近畿から一番近い北陸。北海道行きフェリーの発着点。手軽な別世界。
また、私は前世が北前舟の船乗りだったのだろうか、小樽やら小浜、舞鶴など
うすら寒い感じがする北の港町が結構好きなのである。よし決めた。決めたぞ。
ついでに、はじめてサンダーバードに乗ったろう。テツの血も騒ぎ出した。
サンダーバード。この地球のヒーロー。(ベタ)
で、当日、滝のような大雨の中大阪駅へ。サンダーバード運休。おーい。
仕方がない、新幹線―米原しらさぎ、と別コースを。1000円ほど高くなるが。
米原駅の新幹線のりつぎ口は、昔の暗黒時代の甲子園を思わせる、殺伐としたムード。
「お前らの都合で運休で、こっちきたのに、なんで金払わなあかんねん!!」と
前の方のオサーンがすごい剣幕でもめてたので、いっこうに列がすすまない。いやだね。
オサーンという人種は、て自分もその一人なんだが。お前ら1000円やるからそこ開けろ、と。
しかし、米原駅の駅員の混乱と、たらい回しぶりにも目に余るものがあったことは
付け加えておかねばならない。
どうにかこうにか、敦賀に昼過ぎに到着。しかしどこ行ったらいいのかわからんぞ。
とりあえず観光案内所に向かうが、その道すがら「ヤマト」と「999」のポスターが
出迎える。詳しくは知らないが、敦賀松本零士氏ゆかりの地らしく。
鬼太郎の境港市に触発されたのではないだろうが、松本零士で売ろうとしているらしい。
先日まっきーとの裁判で話題にもなったばかりで、なんともタイムリーな。
メインストリートには、「ヤマト」と「999」の名場面を象ったモニュメントが並ぶ。
かなりオタクな場面が多く「わかるかい」と突っ込みながらも、モニュメントを逐一
チェックしながら移動。しかし相変わらずこの人の描く女性はワンパターンであるよ。
かの「はみ出た睫毛」は像ではうまく表現されていなかった、とあまり書くと、
私まで訴えられるのでやめにする。
そうこうするうちに、偶然気比神社に到着。おお、気比。敦賀気比
東出よ内海よと、なんだそら。そんなオタクな慨嘆は置いといて、縁結びで有名な
この神社は、なんとも閑静なたたずまい。今更と思いながら恋みくじ、ひいたった。
何々、出会った二人はもう離れられない。なるほど。やっぱりそうですか。
そのままやないか。と突っ込みを入れる。
気比神社からしばらくぶらつくと、永賞寺というお寺に、また偶然到着した。
このお寺には、かの大谷吉継公の墓があって、興奮が高まる。
「西軍の命運もこれまで!大谷隊の雄姿を天下に轟かせて死のうぞ」 いいねえ。
忠義の士・戦国の月光仮面大谷吉継。大ファンでありながら、敦賀ゆかりの人だとは
知らなかった。無知に恥じ入るばかりである。墓前にて挨拶とお侘びを。
そしてついに日本海に到着。この海の向かいはロシアである。浪漫が胸に広がる。
広がったところで、長々しつこく書きすぎたことに気付く。
まだ半分も書いてないの。続きはまたね。請うご期待、て誰も期待してない?
まあそう言わずに。