真田太平記に見る現代。

真田太平記は、残すところあと1巻と半分。
もう大阪城に堀はありません。外堀埋めるシーンでは、思わず、
外堀キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!? と変な感動を覚えてしまったが。
いや「大阪城の外堀を埋める」て、「じわじわ周りから攻める」みたいな
例えとしてよく用いられるが、それって、あまり適切でないかも。
夜通し休む間もなく、埋める。埋める土がなくなったら屋敷をぶっこわして
その廃材で埋める。とにかく強引なのである。今後は用法に気をつけたい。
それはそれとして。
もうすぐ幸村が憤死する場面がやってくる。ひたすら名残を惜しんでいるところ。
しかし悲しいね。なんか、状況があまりに悲愴で。滅ぶべくして滅ぶ者。
そんな中、敢えて闘わなければならぬ者。さだめとはいえ、あまりに非情。
・感情に流され合理的判断をしないトップ(淀殿
・苦労を知らない二代目(豊臣秀頼
・上を伺い現場の意見を切り捨てる参謀(大野治長
・上を完全に見限り、自分のためだけに闘う前線(真田幸村後藤又兵衛
・板ばさみの末オロオロするばかりのお人よし→結局裏切る(片桐且元
・非常時にあって、いつもとかわらず暮らす人々(女中たち)
まあ、これだけ条件がそろっていれば、悲劇的結末は明白。
はあ。ため息がでますわ。
話はかわって(強引)、何故幸村は闘っているのか、文中で本人が
言っているように(変な言い方だ。池波が書いたように、が正確)
「われは、いま、亡き祖父と父より、この身に受け継いだ真田の兵法を、
 天下に問わんとするのみ」
なのだそうだ。あれ、どこかで聞いたセリフだな、と思ったら、
「オヤジのボクシングが通用することを証明する」と言う亀田興毅と同じだ。
ヒーローが言うことは、古代現代を問わず共通している、ということか。
ま、亀田がヒーローかどうか、というのはまた別の議論として。
はたまた、亀田、ひょっとして読んでる?「真田太平記」(笑)