羊をめぐる冒険。

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

読了。
なんでこんな比喩が使えるんだろう。なんでこんな語彙が出てくるんだろう。
まあ、天才、といってしまえばそれまでなのだろうが。村上氏の才能を十分楽しむ。
しかし自分が村上春樹を読むようになるとは。。ある意味驚きである。
昔は大嫌いだった。というか食わず嫌いだった。
テニスシューズとジーンズの男。バーでビールを片手にジャズを聴く男。
想像するだにイーーーー(良い、じゃないよ)って感じだった。
それ以上に「村上春樹好きの男」が嫌いだった。
しかし、それってものごとの一面しか見ていない態度だったのだろう。
気障な情景の背後に流れる、なんともいえぬ寂寥感、焦燥感、ユーモア、
そういうものが見て取れるようになった。まあ、これも一面なのかもしれんが。
新たな自己の発見。これぞ読書の醍醐味といえるのではないか。
これからは嫌いな作家の本もどんどん読んでみたい。林真理子とか(あっ)
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「キー・ポイントは弱さなんだ」
「全てはそこから始まっているんだ。きっとその弱さを君は理解できないよ」
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言うても、ツボとなる箇所は、何読んでもあまり変わらんな。