サスペンデッド。

長いワールドシリーズの歴史の中で、初の椿事が起きた。
ワールドシリーズ第五戦は、雨の中強行された。フィリーズ優位に進んだものの…
１−２でフィリーズリードの６回表、雨が激しさを増す中、レイズがペーニャの
左前適時打で同点。これ、明らかに雨のおかげで入った点数やよなあ。ボール止まってたし。
６回表終了時に審判が試合を中断。30分後、試合は「一時停止試合」（サスペンデッドゲーム）
とすることが決定。これは「コールド試合」や「引き分け再試合」とは違い、手短に言うと、
日を改めて６回裏から続きをやる、というもの。６回までに交代した選手は出場できない。
何千試合と野球を見てきたと思うが。んそれは大袈裟か。つうか、私どれくらい試合観てんだろ。
プロ野球が年間100試合くらいか。高校野球が春夏20試合くらいで。地方予選もあるから…
それと大リーグか…、ざっと年間200試合（大杉）として。野球オタクになって20年くらいか。
単純に200×20で4000かいな。やっぱそれくらいか（苦笑）。で話を戻すと。
何千試合と野球を見てきたと思うが、自分で観ていた試合がこうなったのははじめてかも。
異様に興奮している。どうやって再開するのか。再開後は全然流れがかわるんやろうか。
６回裏は、先発投手ハメルズの打席からやから、いきなり代打からはじまるんやろうか。
つうか、試合前セレモニーとか。国歌斉唱とか。なくて何事もなかったように始まるのか。
めっさ楽しみに今朝を迎えたら、なんと、また中止かいな…　誠に残念だ。
そして、明日の天気予報は、「雪」だそうである。いったいどうなることやら。
フィリーズ王手で、そのまま寄り切りあっさり終わるのは寂しいな、と思っていたが。
この引っ張り方はあざとい。まさに文字どおり、サスペンデッド。もどかしい限り。
ま、お天道様には適わない。て、英語でなんて言うのか知らんが。Mr. Sun?
しかし、日本やったら絶対再試合なんやろうけどなあ。「水に流して」て感じで。
積み上げたものを否定するのはもってのほか！結果は結果として！ちうのがアメリカ的かも。
思い立ってルール本をひもとくと、サスペンデッドゲームの項にはこうある。
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一時停止試合が適用されるのは…
1)法律による娯楽制限。
2)リーグ規約による時間制限。
3)照明・競技場の機械装置（排水設備など）の故障。
4)暗くなったのに、規定によって照明の使用が許されていないので、試合の続行が不可能の時。
5)天候状態のために、ある回の途中で球審が打ち切りを命じたとき、次に該当する場合。
　ビジティング・チームがホーム・チームと等しくなる得点またはリードを奪う得点を表で
　記録したが、ホーム・チームがその裏に得点しないうちか、または得点しても同点にならなかったか、
　リードを奪い返さないうちに打ち切られた場合。
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らしい。今回どの項が実際に適用されたのかはわからないが、ケースとしてはばっちり、
5)を満たしている。ある意味感動である。こういう、条文で見たことはあるが実際にあるとはおもわなんだ、
というケースを見る感動、あるいは、その前段階として、こんなケースありえんやろう…
しかしあり得るとしたらこんな状況があり得るんちゃうかなあ、とあれこれ想像する楽しみ。
あるいは、実はこんな事例があった、という知識欲。法律に携わる人は、こんなふうな動機で
仕事をしてはるんかな、と想像する。ま、実現したらやばいケースもあろうが。外患罪とか。
他、野球において「条文で見たことはあるが実際にあるとはおもわなんだ」ちうケースは、
「ボールにグラブを投げて当てたら三塁打」とかかな。これは今年ロッテのオーティズがやらかした。
黒江コーチの「43年野球をやっててはじめて見た」ていうコメントには共感を覚えた。
あと、まだ私が見たことないのは、フォーフィテッドゲーム（＝没収試合）やな。
「一方のチームが特に定められた規則に違反した場合、主審が試合打ち切りを宣言して、
　過失のなかったチームに９−０のスコアで勝を与える試合をいう」　これ最強。
高校の時、２３−０で負けてたとき、「没収してくれい。１４点減るやんけ」と冗談でなく思ったが。
いや、それでも続けないかんのやな。それが野球や。いやま、やめた方が楽で得するかもしれんのに、
それでもやり続ける意義。それでも守らないかんもの。人生にも通じるんちゃうかなあ…
ともかく、１０点差を超えた試合には哲学を感じるなあ…
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どうも、遠い記憶に、日本のプロ野球にもサスペンデッドゲームがあったんちゃうか？　というのがあって。
調べてみると、1987年の南海―ロッテ７回戦が、一番最近の、そしておそらく最後の、それみたいである。
この試合については「史上最後のサスペンデッドゲーム」というサイトに詳しい。一読したが、悶涙した。
水上、横田、高沢…、湯上谷、山本、デビッド、ハモンド…、オタク垂涎のキャラクターが踊る。
一読の価値ありです。是非ともご覧あれ。と、約ニ名にむけて推薦しています。
今回はほんまにフルモードオタクで失礼。時々反省しています（時々？）