うらおもて人生録。

うらおもて人生録 (新潮文庫)

うらおもて人生録 (新潮文庫)

ようやく、ようやく読了した。
実はこの本、8年前にある人がくれた本であった。
8年前のあの日、私がぼーっと大学の中庭で佇んでたら。
前から同じようにぼーっと歩いてきたのが彼。
高校時代の塾で、顔だけは見たことがあったが、
話をしたことはなかった。しかしあの日はどちらともなく
声をかけ、一瞬の出会いながら、深い話ができた。
後日、飲みの席を設け、その時に、この本をくれた。
しかしその当時は、んー。俺にこの本読ましてどうする?
みたいないささか思い上がった疑念があって、ちょこっと
ぺらぺらっと見ただけで、読み込むことはなかった。
それ以来彼とは、もう一回は会ったかもしれないが、
それっきりになってしまった。本も本棚の隅に行ってしまった。
今一度この本を読むと、内容が心に染み込んでくるし、
何故あの時彼がこれをくれたか、その気持ちもわかる気がする
なんで、今回これを読む気になったか。ややこしいんだが。
先輩が今度結婚する相手の兄弟がどうも彼らしい、との噂が。
噂が本当ならば、結婚式の日、彼に会うことができる。
私が過ごした8年間を話し、また彼が過ごした8年間を聞きたい。
もちろん、本の話もたっぷりしたい。
友、遠方より来る、また楽しからずや、だ。
結婚式もあれだが(おい)、そのことが楽しみな五月である。
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・九勝六敗を狙え。
・ひとつ、どこか、生きるうえで不便な、生きにくい部分を
 守り育てていくことも、大切なんだ。